■培養球根の生産工程


ササユリは大半のユリに比べて栽培が難しく、球根の繁殖率が低いうえ、球根の肥大が遅く、種子の発芽から開花までに6〜7年かかるといわれています。しかし組織培養によって約半分の期間で開花させることができます。種子を無菌的に培養し、小球根を生育させ、その球根から組織培養のリン片培養を行うことで球根を増殖しています。ササユリを培養する利点として下記のことが上げられます。

 1. 短期間に大量増殖が可能で、短期間で開花球根にすることができる。
 2. 栽培管理のしにくい小さな球根の期間をフラスコの中で管理できる。
 3. 優良な個体を短期間で大量に作ることができる。(クローン)
 4. 無病化(成長点培養によるウイルスフリー化)が可能。

しかし、培養による生産は設備や生産管理に経費が多くかかるため生産コストが高くつくなどの問題点があります。



ササユリの組織培養

1

6月頃の開花時に受粉すると種ができてきます。9、10月頃に熟す前のまだ割れていない種の入ったさやを採取します。
2
さやの表面を塩素殺菌してクリーンベンチ内でさやから種を取り出します。
3
さやは6部屋に分かれていて薄い扇型の種がきれいに積み重なって詰まっています。1つのさやに通常200〜300個の種が入っています。
4
あらかじめ用意した滅菌済の養分の入ったMS培地に無菌的に種を植え付けます。1つの培養ビンに数十個ずつ植付けます。
5
種は約3ヶ月ぐらいで発芽してきます。やがてマッチ棒の頭ぐらいの小さな球根が出来てきます。
6
養分が切れないように、数ヶ月ごとに球根を新しい培地に植え替えます。
約1年で親指頭くらいの大きさに成長します。
培養によって通常の栽培期間の3年ぐらい短縮できます。
必要に応じて球根を分割したリン片から球根を発生させ増殖します。