保育園って何?




 保育園や幼稚園においては、こども達と生活をともにしながら、こどもが自分たちで主体的に生活を展開できるように生活習慣を身につけることや、友だちとの遊びを通して人間として生きていくための基礎を大切に育てていきます。こうした人間形成の基礎となる力としてどのようなものが大事になるかが、保育所保育指針や幼稚園教育要領に保育内容として示されています。 

 保育所保育指針には、0歳から小学校就学までのこども達の保育内容が基準として示されています。その内容は「養護」「教育」という2つの側面に分けられています。「養護の側面」は生命や情緒の安定に関する側面であり、「教育の側面」は生涯にわたり人間としてたくましく生きていく力の基礎を培うものであり、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」という5つの領域によってその内容を示しています。

 
幼稚園教育要領は、満3歳から小学校修学までの幼稚園に在園しているこども達の教育内容の規準を示しています。その内容は、単に小学校以降の義務教育の基礎を培うだけでなく、生涯にわたり健全な人間として生きていくための人格の基礎を培うことを目的としています。そうした発達的に重要となる内容を「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」という5つの領域に区分して示しています。

 このような教育についての領域は、こども達の発達を見る側面ではあるのですが、こども達の発達は領域が相互に関連しあって総合的に成し遂げられていくものです。つまり、領域別に発達していくものではありません。そのために保育園や幼稚園では、小学校以上の教科指導のような領域別の指導は行う必要がありません。

 就学前保育としての保育園の基準と、幼稚園の基準が違っていて、それぞれの体験していく内容に違いがあるといけないので、保育指針と教育要領においては、3歳児以上については保育内容の基準が共通性を有するように配慮されています。

 ただし、養護の面においては、それが家庭の補完をするという保育園保育の特性に伴った保育内容となっています。