「 アオリイカ 」  Sepioteuthis lessoniana Lessen  頭足類 十腕類
                                              


アオリイカの甲
 
 
    イカの刺身と言えば先ず「アオリイカ」だろう。
   過日(2008年3月19日)、紀北町白浦の定置網で獲れた「アオリイカ」を頂いた。
   とれたての新鮮な「アオリイカ」はさすがに美味しかった。  酒も活きてくる。
   加工されない自然の味が何ともいえない。
    和食が世界で誇れるのは、自然を大切にして生かしていることだと思う。
    自然のままの色、味、匂い、感触、音感すべての感覚を調和よく刺激してくれる。
   本当に美味しかった!
   イカは軟体動物の頭足類で腕が10本ある十腕類の仲間。 
   体の向きは腕のある方が前で、鰭のある方が後、水を吹き出す漏斗のある方が腹である。
   腕、十本の中で2本は長く伸びている。
   世界に生息するイカはコウイカ類が190種、ツツイカ類が250種と言われている。
   アオリイカはイカの中でも高級なものだが、鰭を煽るようにして泳ぐのが語源だろうと言われている。
    当地方では、「アオリイカ」を「もいか」と呼んでいる。
    イカは発情すると雌雄が腕を絡ませて雄は精子を雌に送り込む。
   保護色に体表変化させる速さが極めて早く、調理にかかる途中でも変化が見られた。
   海水の色に秒単位で変化するとも言われている。

  戯言
   我々人間は自然と共に共存し自然を受け入れながら生きていくべきだと思う。
  日本の自然環境は、四季による変化がはっきりしており、多種多様な恵みを与えてくれる。
  季節の変化に対して拒絶するような壁面を作ったり、収穫期に大量のものを保存するために保存剤を使ったり、強烈な調味料を加えなくてもよい。
   旬のものを食べていける幸せがある。   
   住居にしても自然を受け入れる形式がふすま、障子、建築木材、庭の樹木などにとりいれられている。
  このような自然環境の中で暮らしていけることに感謝したい。