宇宙船 「 地球」 を考える  
  地球に関するデータ
 ・赤道半径 63778140m
 ・極半径   6356755m
 ・平均半径 6371012m
 ・質量    5.974x1024 kg
 ・平均密度 5.5151g/cm3
 ・地球が誕生してから約46億年
 ・6500万年前に巨大隕石の衝突があり
  地球規模の大異変によって恐竜が絶滅
    

 
 地球についてどれくらいのことを知っているだろうか?

 我々生命体は地球上に誕生し、進化し現在に至っているがその地球についてはあ
 まり意識せずに暮らしていることも多いのではないだろうか
 誕生以来、長い歴史の中でさまざまなものが培われ、生命体の生活リズムも当たり
 前のように不思議さを感じなくなっている。
 ここでは地球の動きや位置などについて、数式を使わずに少し考えてみたいと思う。

 1 地球は、絶好の条件の位置に存在している。    宇宙に浮かぶオアシス!
   太陽からの距離が少し遠ければ凍りついた世界になるだろうし、近ければ焼き
   つき生命の存在は考えられないだろう。    
   (太陽から約1億5千万kmの軌道を回っている)

 2 1日1回の自転は、朝昼夜のリズムとなり、地球上の生命体の生活リズムを
   つくり出している。

 3 1年1回の公転周期と地軸の傾きは、日本の四季、春夏秋冬を構成している。

 4 地球のまわりを回る「月」は、1ヵ月のリズムを刻み、満ち欠けやその姿は我々
   の心を和ませ昔から詩歌に詠まれてきた。  
   また、月1回の自転は殆ど同じ表面を地球に見せてくれることになる

 5 月の動きは、地球表面を覆う海水に作用して潮汐流を起こしている。
    また、生命体誕生時から月の作用を受け続け、生活リズムを形成している。
    生活史、生理現象なども月の影響を受けているものが多い。

   質問
   1 満月が自分の真上に出ているときに、近くの海は「満潮」ですか、それとも
     「干潮」ですか?
      教科書では分からないと思います。 実際に観察してください。 なぜ?

   2 自分が立っている場所で地球はどちらの向きに自転しているか分かりますか?
      東西南北どちらへ?

   3 自転による速さはどれくらいだと思いますか?   
      自家用車の何倍くらいかな?

   4 公転の速さはどれくらいだと思いますか?

   5 銀河系の中に太陽系がありますが、太陽系は人類が生まれてからどれくらい
     回転しているのでしょうか?   1回以上か?  以下かな?
   (銀河系の直径は約10万光年、太陽系は中心から約2万8千光年の位置にある)

 戯言(たわごと)
   宇宙空間に浮かび、すごい運動を続けている地球は、まさにオアシスである。
   このように生命体が生きていける環境をもつ天体は、地球以外で未だ発見されて
   いない。
   しかし、長い歴史の中では大きな変化を続けている。
   ・大気の変化    植物によって酸素が作り出されて動物が誕生した。
    しかし、人類による大気汚染は地球規模で拡大しつつある。
    温暖化も問題になってきたが、二酸化炭素の作用だけではないだろう。
   ・地球内部のエネルギーは、火山活動をもたらし、大陸移動などを起こして地表の
    変化に作用している。
   ・生命体が誕生し、進化を続けているが、人類は恐竜ほどに長い歴史をつくれる
    だろうか?   環境変化に対して強力な形で進化を続けるウィルスか恐竜の
    系統を引き継いでいる鳥類が次世代の地球上生命体の頂点に立つのでは
    ないだろうか? 
   ・太陽系の規模などから考えて天体の寿命は約100億年ぐらいと言われている。
    地球も後50億年もすれば太陽に吸収されて消滅することになる。
    永遠に存在するものなど無いのである。
    時間を長いと思うか短いと思うかは、心にあると思うが、人の世が続く限り皆が
    仲良く幸せであることを祈りたい。  
    宇宙船地球号に乗り合わせている者同士が争い、殺し合う戦争など絶対反対
    である。

   昔、天文科学館に勤めていた頃「地球外の知的生命体」について論文を書き発表
   したことがあるが、宇宙空間には、必ず生命体は存在すると考えられる。  その
   当時は、天文学者の論文などから数式を引用して計算もしたが、もうすっかり遠
   ざかり考えたりする機会も少なくなった。
   しかし、地球の存在はすごいものであることを痛切に感じる。
   宇宙の塵が集められて天体が生まれ、核融合や爆発などによって新しい元素が
   生まれる。 その元素たちが集まり新しい天体を作り、生命誕生の環境が出来れ
   ばそこに生命体が誕生するのである。  その生命体が進化して地球上に現存
   するような生物たちがつくりだされている。
   したがって逆にさかのぼっていけば、我々の体を作っている元素も宇宙の塵から
   生まれたものであり、最初は「水素」「ヘリウム」などの簡単な元素からスタートし
   たと言える。   皮膚、爪、毛髪もさかのぼれば宇宙の塵から・・・・・
   我々人類は生命体の一つとして存在しているが、すべての生命体がお互いの関
   連の中で生きているのである。 
   唯我独尊的な存在はあり得ないものと考えられる。
   植物による生産活動に支えられる動物界であるがお互いに共生していることを
   しっかりと考え自覚しなければならない。  自己や自国の欲望だけを追い求めて
   世界一になったとか、己が一番正しいとか考えるのは生命現象の理に反すること
   ではないだろうか。
   神仏の加護は肯定する者だが、一つの神のみを信じて他を邪とする争いが世界
   中で絶えない現状に深い悲しみを感じるこの頃である。
   日本では、多種多様の神仏が平等に認められいることは大変ありがたい。
   大きな時空の中で考察すれば人類の欲望による地球破壊は絶対に慎まなければ
   ならないことではないだろうか。