『 ゲンノショウコ 』  フウロソウ科 フウロソウ属

      Geranium thunbergii

    

    ゲンノショウコの種 みこしの屋根に見えるとの
  記述もあるが、実に面白い形をしている。 
    野草もよく観察すると変化に富んでいて興味関心を深めることができる。  
 効率だけでなく、自然に生きる心を表現しているような造形である。                   

 秋の訪れを感じる頃、普通に見られる可憐な花である。
 直径1.5cmぐらいの小さな赤い花であるが、5弁の色が鮮やかで草むらの中ではひときわ目立つ。
 ゲンノショウコは、現の証拠であるが、証拠が確実に現れる薬草で現の証拠となったものだろう。
 下痢などに効果があると言われている。
  江戸時代の「大和本草」「本草綱目啓蒙」には下痢止めに効果があると記載されている。
 乾かした「現の証拠」を煎じて飲んだら下痢がぴたりと止まったらしい。
  古代では、「太知末知久佐」の名前で呼ばれていたらしい。 
  薬効がすぐに現れるからこの名前をつけたのだろう。
 東日本では白花が咲くらしい。
  花後、5個の種ができるが、花柱は御神輿の屋根のような形になる。
 花期は8〜10月である。   多年草