『 ヒメハギ 』  ヒメハギ科 Polygala japonica
  度 熊野本宮大社献詠歌 佳作
開花した「ヒメハギ」 「ヒメハギ」の花
 日当たりのよいところに生える多年草本で春頃から咲き始める。
小さくあまり目立たないが、近づいてよく観察すると自然の造形の見事さを見せつけられる。
開花すると赤紫色の花はよく目立つが、この花の色、形から小さな萩を連想したのだろう。 
茎は10cm〜30cmぐらいで横に延び細くかたい。
葉は長楕円形で小さく(10〜25mm)互生している。
短い葉柄をもち先端はとがっている。
花はがく片5枚の中で左右に広がる2枚が大きい。 淡紫色で花弁のように見える。
花冠は上半部で3裂しており先端部は淡紫色でふさ状になっている。
おしべは8本でめしべとともに花冠内にある。 
虫が訪れると花冠が下がりおしべ、めしべが外に現れる。
果実は、軍扇形。 古くは和遠志(ワオンジ)と呼ばれオンジの代用品として用いられたようだが薬用としての価値はあまりないらしい。
何故か開花後に茎や葉が大きく成長する。

戯言(たわごと)
自然の造形美には感嘆するものが多いが、音楽家たちが創り出す音楽にも感動させられた。
過日、札幌交響楽団演奏会に出かけたが、ベートーヴェン「運命」、エロール「ザンパ」序曲、フォーレ「シシリエンヌ」、マスネ「タイス瞑想曲」、オッフェンバック「天国と地獄」序曲は実に見事であった。
自然界の中に生きる人々の様々な生きざま、心情が思い浮かび勇気さえ与えられたような心地だった。
やはり音楽は言葉の極限である。    世界中の人たちとも心が通じる。 知識が無くても感じる。
特に、マスネの「タイスの瞑想曲」で流れるヴァイオリン・ソロは会場全体が瞑想の世界に誘われ、語りかけられるような美しい音色を奏でていた。