「  イタドリ(虎杖)笛 」 をつくる

「虎杖笛」  ( 上部は工作用に試作 ) 「イタドリ」の素材」  この他に細枝も使用した

         
 「イタドリ」の若い茎は、食材として使われているが成長して花が咲き、実がなり、枯れていく姿を観察していると結構見応えのある変化を見せてくれる。
 冬の野山を歩いていると枯れたイタドリガあちこちに見られる。
 食材として利用する若い茎は折るとポキッと音を出して折れるが、冬になると木質化してかなり丈夫になっている。   
イタドリの名前の由来は、根茎が民間薬として使われ「痛み取り」「疼取」からだとも言われている。
 柳田国男の「野草雑記」にもイタドリの方言は百以上になると記載されているようだ。
枕草子にもイタドリの字が見つかると言われているから、古くから全国的に利用されていたのではないだろうか。

冬のイタドリガ気になり、何かに利用できないかと考えてみた。
空洞化した茎は丈夫で彩も渋い感じなので一節を切り取って瓶の口を吹くような感じで吹いてみるとケーナのような共鳴音が出る。
長さを変えてみると音の高さが変化する。 
束ねて演奏すればよいのだろうが、残念ながら能力がないのであきらめる。
しかし、鳥の声のまねぐらいはと思い、上の写真にあるような「虎杖笛」を作ってみた。
茎の両端は開いているがこの部分に指を当てて閉じたり開いたりしながら鳥の声を出してみる。 
近くでよく鳴いている「鶯」と会話するように語り合うのも楽しみの一つである。
笛の音を入れてみたが、ウグイスの声に少しは似てるかな?
加工も簡単にできるので、機会があれば小学生ぐらいを対象にして工作教室などやってみたいと思っている。