太陽系最大の惑星
「 木星」
1994年7月20日21:00撮影
シューメーカ・レビー第9彗星が衝突痕を残している。
このときは世界中の天体望遠鏡が「木星」に向けられたのではないかと思われるが、この写真は、口径55mmの自作望遠鏡で撮影したものである。
この彗星は、シューメーカ夫妻とレビー氏によって1993年3月24日に発見されているが、木星への衝突を予言したのは、日本のアマチュア天文家中野主一氏やアメリカのマースデン博士等である。
衝突は7月16日20時から22日8時まで続いた。 このときは尾鷲市立天文科学館も報道関係者や観望会に訪れる人たちで大童であったことを思い出す。
1000年に1回ぐらいのチャンスと言われているから見逃せば生涯見ることは出来ない。
下部に見える大きな黒い二つの部分が衝突痕である。
大きさも想像できるが、地球だったら一大事である。
8月2日(2006)は「木星」と「月」が近づいて見えるチャンスなので「観望会」を行うことになった。
そこでこの「木星」を取り上げてみることにした。
「木星」は太陽系惑星の中では最も大きく、質量が90倍ぐらいあったら太陽のようになっていたのではないかと言われている。
ほとんど水素とヘリウムで出来ているが、小望遠鏡でも縞模様や大赤斑など表面の様子が観察できる。
また、ガリレオが自作の望遠鏡を使って1610年に4つの衛星を発見したことも有名である。
「イオ」 「エウロパ」 「ガニメテ」 「カリスト」
4つの衛星はガリレオ衛星と言われているが、ガリレオはこの発見によって地動説を確かなものにしようとした。
現在では16個の衛星が発見されている。
ガリレオ衛星の一つである「イオ」は1979年ボイジャー探査機によって火山噴火が確認されニュースとなったが、1996年にはガリレオ探査機で新たな火山噴火が確認されている。 (ラ・バテラ火山)
大きさ 赤道半径 71492km (地球の約11倍)
体積 地球の約1321倍
質量 地球の約31783倍
公転周期 11.86155年
平均密度 1.33
明るく見やすい天体である。
黄道12星座を一つずつ移動することから「歳星」とも呼ばれている。
ホルストの組曲「惑星」の中では「木星」が「快楽の神」として登場しますが、天体望遠鏡で眺めた 「木星」はどんな印象を与えてくれるでしょうか?