「コマツヨイグサ」     アカバナ科  マツヨイグサ属
    
 海岸の乾いた砂地に生えており、東紀州では5月頃から咲きはじめる。
海岸近くの道路や空き地などでも見かけることがある。
茎は直立せずに這うことが多い。
宵待草の別名があるように、夕方から明け方まで花弁を開いているが昼間にはすぼんでしまう。
夜にだけ咲くのは、ライバルを避けるためらしい。  
昼は花が多すぎて受粉するための昆虫などを誘うことが難しいので、夜になって活動する蛾の仲間などを誘うそうである。
 スズメガ科のベニスズメなどが花粉を媒介する。
「オオマツヨイグサ」「マツヨイグサ」「ツキミソウ」なども夜、開花する。
争いや競争を避けるために自らの場をここに求めたのだろうか。
大正末期から昭和初め頃にかけて帰化したと言われている。
夕方浜辺を散歩していると可憐に咲いているこの「待宵草」は何か惹きつけるものをもっているような感じがする。   
自生している姿は美しいが、切り花にはできないと思う。