「 太陽光製塩モデル 」       

「太陽のエネルギーだけで製塩を試みるモデル」

 黒潮からとりだした 『 しお 』    (貯水槽に析出)

 
  太陽のエネルギーを活用して製塩を試みるものです。
太陽電池で太陽光を電気エネルギーに変換し、電動機によって海水を浸した布ベルトを回転させます。
布ベルトはプーリーからの動力で貯水槽から立ち上がるように動いていきます。
つまりベルトが移動していく間に海水の水分を蒸散させるしくみです。
 植物の葉の蒸散作用を応用できるのではないかと考えて装置を作成してみました。

 モデルの実験データ
実験期日  2002年3月28日 9:35から14:35
天気     快晴  午後はやや薄雲がかかる 風はほとんど無い
正午の気温  17.5°
正午の湿度  56.5%
布ベルトの幅 10cm
移動速度    29cm/min
蒸散作用    9:35・・・・・貯水槽の海水820g
         12:56・・・・・貯水槽の海水530g   
                          3時間21分で蒸散した水分は290g(午前)
                            1.44g/min
         14:35・・・・・貯水槽の海水430g   
                          1時間39分で蒸散した海水は100g(午後) 
                            1.01g/min

戯言
自然に対しての影響を出来る限り少なくして製塩してみたい!
 小さなことだが、自然に対する影響を出来るだけ少なくして生産活動は出来ないものかと考え製塩モデルを手がけてみた。
 私たちは、自然界の中で大きなエネルギーを使い、自然に大きな影響を与え続けている。
 そして自然破壊が問題になってきている現状を黙視することは出来ない。
 特に19世紀以降は、他の生物に比べれば桁違いに多くのエネルギーを使い、自然環境の犠牲の上に生活が成り立っているように考えられる。
 一人あたりのエネルギーは、凄い量になり、エネルギーの消費が自然界への影響を大きくしている。   人間ほどエネルギーを使い地球環境に影響を与える生き物はいないのである。
 利潤を追求し続ける競争社会では、仕方がない面もあるが今世紀は人間の欲望も或程度抑制しなければ、地球環境を維持することが出来ないのではないだろうか?

 「我思う故に我あり」という思想は、大きな過ちを犯したと言われるが、その通りではないだろうか?
 欲望を追求すればきりがないだろうし、そのことが自然を破壊している現状を理解しなければならない。 自然の恵みにによって生きていけることに感謝し、できることなら静かにして生きることも考えて自然破壊を最小限にしていきたい。