暮らしに関わる天体 「 月」  















満月前夜
月齢 14.6

撮影
2004.2.5.
  21:00 
カメラ
coolpix5700
telecommande
露出
auto
    
    

 「月」は地球に最も近い天体で昔から詩歌に詠まれたり、絵画の対象ともなってきましたが、私たちの日常生活とも深い関わりをもっています。 最近、太陰暦(旧暦)に関心をもたれるかたが多くなり月と暮らしの関係が見直されてきたようです。
 私たちの生活と月との関係があると考えられているもの
 ・海の潮の満ち干(水産業に従事するものにとっては、漁業、養殖などで月の満ち欠け(潮の満ち干)と関わって判断しているものが多い)
 ・珊瑚やカニ(アカテガニ)、ゴカイ等の産卵、アサクサノリなどの胞子放出が大潮(満月)と関わっている
 ・イネ(米)の害虫が出てくる時期が満月と関係があることを農家で実際に経験し駆除に役立てている人がいます。
 ・自然界の動植物の生態は月と関わっているものが多い 
 ・満月には人の心がたかぶると言われるが、心との繋がりもあるのではないだろうか?  
  出産や犯罪は満月に多い(情緒不安定)
  交通事故は上弦、下弦に多発するとも言われている。 科学誌「ニュートン」に統計資料が掲載されていました。
 ・火山の噴火は玄武岩質の場合 新月、満月の時に起こることが多い。  例 雲仙普賢岳等
 ・女性の体の周期性
 このような例に見られるように暮らしと関わりの大きい天体「月」であるが、海はもとよりそこに発生した私たち生き物は長い歴史の中で月のリズムを体内に育んできたのではないだろうか?
 特に日本人は古くから月を愛で、月との関わりで暮らしを築いてきたものも多いと考えられる。
 言葉にしても月をこれほど多くの言葉で表現する国は無いのではなかろうか?
 ・名月、明月、満月、新月、上弦の月、下弦の月、十六夜の月(既望)、立待月、居待の月(座待月)、寝待月(臥待月)、受け月、朧月、寒月、  秋月、望月、初月  二日月、三日月、弦月、夕月、遅月盆の月、小望月、十三夜(豆名月、栗名月)、十五夜、芋名月、今日の月(明月)、雨月 など
 太陰暦は明治時代に廃止され現在の太陽暦に変わったが、太陰暦は季節や農事、動植物との関係が深いので使っている人たちも多く最近 人気が復活してきたようです。

 写真は、満月前夜の月なので太陽光が真正面から当たり月面の凹凸(クレーターや山脈など)があまり目立ちません。
 しかし、特徴的なものはかなり判別できます。
 ・神酒の海 ・豊の海 ・靜かの海 ・晴れの海 ・危機の海 ・嵐の大洋 ・雨の海 ・雲の海 ・湿りの海 ・虹の入江 
 ・クレーター
  コペルニクス アリスタルコス ケプラー アルキメデス ラングレヌス フェンデリヌス プラトー オートリクス グルマルディー
  ティコ(上部にある直径90kmの新しいクレーターで2億年前にできた)  隕石が落ちた後飛び散った名残の光条がはっきり見える。

 天体望遠鏡を使わなくてもデジタルカメラでこれくらい撮れるのは有り難いですね