「オニビシ」        ヒシ科


      オニヒシの実

     
     海山町船越の池の「オニビシ」       
 「ヒシ」の仲間は葉の形が写真のようにひし形をしています。 ひし形というのはたぶんこの葉の形からつけられたのでしょう。 葉柄の部分には右下の写真のような浮き袋をもっています。  この浮き袋で水面に浮かんでいます。、風などで葉がひっくり返り裏返しになっても大丈夫です。 葉の表面は水をはじく性質があり裏にはその機能がありませんのでひとりで表を上にして水面に浮かぶことができるのです。 
前年に熟した実は池の底に落ちてそこから芽を出してきます。 泥の中から伸びてきた茎は、右上写真のようにたくさんの水中根をもっています。 また、梅雨の時期などに水面が上がり沈むこともありますがすぐに茎が伸びて根が水底に固定されたまま、水面上に浮かぶことができます。
この水中根によって養分を吸収してると思いますが、すごい生命力です。水中根を少しつけて水盤に植えてましたら1ヶ月ぐらい経った時に小さな白い花を咲かせました。 実ができるのも期待したいのですが
この「オニビシ」は硬く大きな4本のとげがあるので食用にはなりませんが、普通の「ヒシ」は食用になります。
昔、九州の筑後地方では「ハンギ」というタライのような船にのって「ヒシ」をちぎったものです。
ちぎってきたヒシは、よくゆでて歯でかみますとヒシの中身が押し出されてきます。  あっさりした美味しい味です。  今はもう堀もなくなってヒシが生えていないかもしれませんね