「 プランクトンネット 」 をつくる       

   

  ストッキングを利用した

  簡易型 「プランクトンネット」









  主なしくみ
  
    A ロープ (クレモナ)
      約7m 

    B ネット (ストッキング)
      中間を切り取って利用

    C 錘   (板状の鉛を巻く)

    D 採集用ビン
      ネジ蓋がついている化粧瓶の底部を
      カットして使用している。 
      採集したプランクトンは、ネジ蓋を開いて
      サンプル保存瓶に入れる。     
  先日、中学生とプランクトンについて話をする機会があり、久しぶりにプランクトンを観察したいと思ったがプランクトンネットが無く、急遽製作することにした。
本当は、ミューラーガーゼを使って製作したかったが、理科実験機器メーカーに問い合わせても消耗品としては販売しておらず、既製品はかなり高価な物だったのでインターネットで検索したらストッキング代用の手作りプランクトンネットがあったので早速これを参考にして作ってみた。  作り方は簡単で、上部写真のように仕上げた。
  近くの海で採集を試みたが、なかなか安定して海中に沈んでいき、海水の通りも極めてよい。
一安心して採集を終え帰宅後検鏡してみた。
ところが、動物性プランクトンなどの大型プランクトンは見られるが植物性プランクトンが殆ど出てこない。
やはり網目が大きすぎるのではないかと思い検鏡すると約0,3mmぐらいである。 
ストッキングの種類によっては小さい物もあるのかしれないけれど何とかしなければならない。
一応は検鏡することは出来たが、再度インターネットで製造販売しているメーカーを探出し、購入して改善しようと考えている。
「日本海洋プランクトン図鑑」
保育社によると下記のような記述が載っていた。
 
  網目の長径( mm )  使 用 目 的 
    1,0          大型あるいは巨大プランクトン
    0,33         橈脚類、魚卵、大型プランクトン
    0,25         珪藻、鞭藻、小型橈脚類
    0,16         一般微小プランクトン
    0,06         一般微小プランクトン               

プランクトンは、水中動植物の基盤であり食物連鎖の原点にあると言ってもよいのではないだろうか。
プランクトンの増減が、魚介類の養殖や漁獲量と深い関わりがあることも当然である。
また、最近問題になっている二酸化炭素についても植物性プランクトンが光合成によって果たしている役割も大きいと考えられる。   2006,6,13 朝日新聞によると動物性プランクトン「ネオカラヌス」が大量の二酸化炭素を深海に固定(日本が排出する二酸化炭素の半分近い量を数百年間封じ込める)している記事が掲載されており、地球の温暖化抑制にも大きな役割を果たしているようだ。