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「 スイセン 」 ヒガンバナ科スイセン属 Narcissus tazetta ver.chinensis
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真冬の寒い時期は、庭の草木などが殆ど休眠状態に入っているが、「スイセン」は凛として立ち、気品ある姿を見せてくれる。
今は亡き母が生前に九州から訪れたときに持ってきて庭に植えてくれたものである。
戦中、戦後の苦しい時代も子育て、婦人会などでがんばった母の姿が重なるように連想される。
母は明治の生まれだが、父の仕事の関係で九州から東京、モスクワ、ベルリン生活など多彩な人生を経験している。
父がモスクワで亡くなって帰国した時は、軍国調最中の九州福岡だったので苦労したと思う。
親孝行など殆どできなかったことを後悔しているが、七十六歳で生涯を閉じた。
水仙は大昔シルクロードを通って中国に渡来したらしいが、水辺に育つこの草を”水の仙人”としたと言われている。
このようにして清楚に立つ姿から「水仙」になったのだろう。
日本では鎌倉時代(中国では南宋時代)に日本の修行僧が持ち帰ったらしい。
水仙の名が初めて使われたのは「下学集」(室町時代)と言われている。
越前海岸には水仙にまつわる伝説も伝えられているようだ。
花期 12月〜4月 多年草 別名 雪中花
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