「 夏の星座 」  

 星たちの日周運動(横切る光線は航空機) 北斗七星から星座を探す 地球の自転による星座の動き(24時間で1周)
    
  
 夜空には幾千の星たちが輝いています。
小さな星、明るい星、赤い星、青い星などそれぞれが個性をもつかのように自分の座を決めている。
ゆっくりと眺めていると宇宙の中の地球、そしてその中の自分を感じてくる。
約135億年前、ビッグバンによって誕生したと考えられる大宇宙は現在も膨張を続けている。
凄いエネルギーをもち、衝突や爆発によって新しい元素を作りだしてきた。
宇宙を漂っていた小さな粒子が集まって天体を作り、その天体の中で環境条件が整えば生命誕生、進化がなされている。
私たち人類も振り返って考えれば宇宙に漂っていた粒子からできたと言ってよいだろう。
人体の一部を作っている原子も元をたどっていけば宇宙にあった粒子と言うことになる。
広大な時空を感じる。
夜空の星は一面の壁に貼り付いているようにも見えるが、実は広大な宇宙空間に立体化して広がっている。

   夏の星 里山に来て 賑はひぬ    2004

 星座の探し方   ・夏と冬は大きく明るい星たちが多いので星座観察のチャンスであり特に夏の夜は快適
             ・夏の夜空では真上に「こと座のベガ(織り姫)」、「わし座のアルタイル(彦星)」、「はくちょう座のデネブ」が輝いている。 
              この3星がつくる「夏の大三角」を見つけたらそれを基準にして探していけばよい。
             ・おおくま座の北斗七星から探していく方法もある。(上の中央図参照)
             ・北極星(ポラリス)を中心にして時計の針のように(逆回り)規則正しく動く星座、星を観察するのも面白い。 (上の右図参照) 
             ・カメラを固定して露光すれば地球の自転によって星座、星たちが光の曲線を描いてくれる。(上の左写真)
              写真は20分間露光したものであるが、中心が北極星(ポラリス)、左少し下に「イルドウン」左下隅に少しだけ写って
              いるのが「コカブ」
              天体観測には邪魔になることもあるけど、人工衛星や宇宙ステーションなども見かけるようになってきた。

 星座に想う    ・夜空をじっと眺めながら文学や音楽の世界に想いを馳せるのも楽しいこと。
             宮澤賢治の星の世界、宇宙観、ホルツ惑星、ヨハン・シュトラウスの天体の音楽など・・・・・・・・
             冬になれば寒天に「昴」も佳いな・・・・・ 

 戯言(たわごと)
   二十四節季は月を基準にした太陰暦に用いられていたものであるが、季節や生活行事とよく適合しているため旧暦が見直されているところも出てきたようであ   る。
   新暦(太陽暦)は、時間的には上手く調整された暦なので時間的に、機械的に行動する場合は便利であるが、自然との関わりなどを考えていく場合不都合を生じ   ることもある。   夏の行事として受け継がれている七夕も現在の暦で七月七日に実施しようと思うと天候も悪い日が多い。
   だから旧暦で行う行事も多いのではないかと思う。
   二百十日、中秋の名月や二十四節季に出てくる言葉も現行の暦ではずれが生じる。
   生活や自然に関わる行事計画などは旧暦に基づいて実施した方が佳いのではないだろうか。
   「十五夜お月さん・・・・・」は、旧暦の十五日であるが、今年の現行歴では九月十八日になる。
   まん丸いお月さんが出なければお月見もできないのでやはり、お月見は旧暦の十五日。