太陽の 「 黒 点 」  
                                                                                            sunspot
 私たちの存在そのものが太陽に起因していると考えられますが、未だ解明されない課題もたくさん残されています。古代,から太陽は神としてあがめられ世界各地で信仰の対象ともなりました。しかし、17世紀になるとイタリヤの科学者ガリレオガリレイによって科学的に探求され、解明されるようにようになりました。
ガリレオは自作の望遠鏡を使って太陽に黒い浸み「黒点」があることを見つけ出しています。 また、スケッチなどの記録によって太陽が1ヶ月ぐらいの周期で自転していることも発見しています。
中国では肉眼で黒点を見つけたようで、漢字の「日」は太陽を表現したものであり原形の円(四角になったが)の中の点は黒点ではないかと言われています。  昔は大気も澄んでいたと思いますが天文の記録などを見るとその当時の人たちは視力も優れていたことが伺えます。  現在でも朝日や夕日など見ていると黒点(眼視黒点)が確認できるときがあります。  上の左側の写真は黒点のようすを天体望遠鏡で観察したものであります。右下の写真では「暗部」と「半暗部」が確認できます。
太陽表面は約6000度で黒点部は、まわりよりも約2000度ぐらい低いと言われています。
黒点は巨大な磁石のようなものだとも言われていますが、太陽表面から磁力線が吹き出しているようです。
また、黒点は大きな固まりになったり、小さな粒で群れ(黒点群)になることもあります。 そして黒点数の増減は11年の周期性をもって変動しています。
右側の写真は、1991年8月22日の太陽ですが、太陽の大きさが地球の109倍と考えると黒点がいかに大きいものか判断できます。
太陽表面では、黒点だけでなく「フレア」「プロミネンス」「ダークフィラメント」「粒状斑」などの現象も観察できますが、この激しい活動のエネルギーは「核融合反応」であり 中心部では水素がヘリウムに変化(質量がエネルギーに変化)しており1500万度に達すると言われています。しかし、このエネルギーが表面に出てくるのに1000万年ぐらいかかるとも言われており、表面から地球までは約8分20秒で届いています。 1秒間に放出されるエネルギーは関東大地震の約1億回分に匹敵します。
今、国際的に協力してこのエネルギーを作る研究計画が進められています。  数十年はかかると言われますが、日本とフランスが中心になって施設について協議がすすめられています。
  注意!!!
  太陽を直接眼で見たり望遠鏡などで見ないようにしてください。  危険です!
  必ず正しく観察できる人に聞いてから太陽観察用のフィルターを使用すること