トチノキの花 」        i
         
        
 トチノキの花
人は20歳で成人式を迎えるが、31年かかってやっと開花
外側からは見られない
自宅玄関わきのトチノキ
植えたときは小指ぐらいの太さだったが、
現在は、幹回りが 約90cmになっている。 
 
  庭のトチノキが初めて花を咲かせてくれた。
  トチノキは花が咲くまで30年かかるとは聞いていたが、31年経過しても咲かないので潮風の影響か, 海岸近くの環境では無理なのかと思っていた。
   生きている間に花が咲くのか?  知人に話をしたりしていた。
  ところが5月のある日、花が咲かない話をして帰宅後よく観ると葉陰に小さな花を一つ見つけることができた。    
  ふつう梢近くに咲き誇る姿を見ていたのでまさか、内側に控えるような感じで咲いているとは思っていなかったのでびっくりした。 
  花は小さいが翌日もう一つの花が咲き今年は2個の花が咲いたことになる。
  つぶやきが神に通じたのであろうか? 本当に嬉しかった。 

  トチノキは庭先で毎日見ていたが、31年の月日は大変長かった。
  しかし、考えてみるとこの場所で動かずに毎日生きる営みを続けていた結果である。
  幹肌を見るとその軌跡を感じるような姿を見せている。
   今、子供たちは小さいころから社会体験学習をしているようだが、子供は子供の時にしかできないことをしっかり体験して基礎学力は学校で身につけるべきではないだろうか。
   トチノキは、31年の営みを基盤として花を咲かせたのである。
  来年はきっと素晴らしい花を梢いっぱいに咲かせるものと思う。
   勿論自分より長生きして世間を見てくれるはずだが、何か畏敬の念を感じるような思いである。
   

   戯言
  つぶやきが神に通じたのではと思ったが、本当に何か神がかり的なことで縁が結ばれることもある。
  過日、インターネットで70年前のベルリン日本学校時代の自分の写真を見ることができた。
   早速、同窓生の所在を問い合わせ70年ぶりの交流ができた。
  これも、時空を超えた縁を感じ、何か神仏の加護のような思いだった。