大山

大山から丹沢を望む

【日 時】2000年 2月27日(日)
【天 候】晴時々曇り
【山 名】大山(1252m)
【山 域】神奈川
【ルート】 (6:40)日向林道終点--(7:30)見晴台--(8:50)大山(9:10)--
(10:30)見晴台--(11:10)日向林道終点==(17:00)自宅
【所要時間】4時間20分
【メンバー 】単独




大山は今回の山旅の一つの目標であった。三百名山であるが、相互リンクを張って頂いているTagawaさんのHP中に「勝手に神奈川25名山」というコーナーがあり、その中でも一押しの山がこの大山であったのがその理由である。

石地蔵
石地蔵
朝起きてみると、どん詰まりの道路でありながら車が行ったり来たりしている。見てみると、飲料水として谷の水をペットボトルに入れていた。雪はなく晴れている。車止めのゲートを抜けると、下からの登山道と出会う。植林帯の中を電光を切りながら一登りすると、大きな石地蔵があった。

見晴台
見晴台
薄っすらと雪化粧した平坦な稜線上の道となる。凛とした気持ちになる。さらに進むと大きく切り開かれた見晴台に出る。東屋があり、前方に目指す大山が望まれる。ここからケーブルカーの終点、下社にも降りれるようであった。一服する。

一旦緩く少し降った後、一気の登りになる。風も無く太陽が燦燦と照る、麗らかな陽気になり、汗だくになる。シジュウカラの泣き声とゲップでもしたような音が聞こえる。耳を澄ましてよく聞いてみると、大きなモミやツガの木に穴をあけている音のようでここかしこに聞こえてくる。昨日の山域は凍てつく寒さで、物音一つ聞こえなかったが、この地域は春も近い感じさえ受ける。振返ると植林帯の中に切り開かれた見晴台があり、その向こうに霞んだ湘南の海と街が望まれた。木の階段の急登が続き、不動尻からの道と出会い、山頂までひと頑張りであることを知る。途中、「最近、虎の事故が発生してるので注意して下さい」という変な看板を見掛けた。山頂には虎が飼育されているのだろうか?そんな話は聞いていなかったが!「虎」は「熊」か何かの間違いではないか?などと考えていると、やがて緩やかな道となり、山頂のアンテナ施設が目の前に現れる。

阿夫利神社奥社
阿夫利神社奥社
登りついた所にはベンチ、アンテナ施設、トイレがあり山頂はもう数m上になる。山頂には阿夫利神社奥社が奉られていた。南側が開け都市や海が望まれたが霞んでいた。西には富士山や箱根の山が望まれた。数組の登山者が居たが、ヤビツ峠や下社から登ってきたようであった。夫婦にヤビツ峠の通行の状態を尋ねてみたが少し凍ったところもあったが問題ないとの回答であった。昨日の風雪は一時的なもののようであった。

先程のベンチに戻ると、トイレの裏の眺望が良いと教えてくれた人がいた。ここからの眺望は抜群で富士山を左に配した丹沢の主脈が長く高く望まれた。折角、大山に登っても、奥社の裏側に当たるこのポイントを訪れる人は案外少ないとベンチの人が説明してくれた。

丹沢の主脈を眺めていると、Tagawaさんはあの高みを快速で掛け抜けておられるのだなあという感慨がわいてきた。私の丹沢の山は1度っきりで、大倉から蛭ヶ岳までのピストンであった。朝早く出かけたにも拘わらず帰ってきた時は真っ暗になっていた。11〜12時間かけた登行であったが、この山域を充分満喫できるものであった。

下山にかかる。登りでは一人の登山者にも出会わなかったが、沢山の人が登ってくる。静かなルートと思っていたが、流石に関東丹沢の山である。出発時には私の車のみであった駐車場も、沢山の車が停まっていた。秦野から高速に乗り、足柄SAで湯に浸かって帰路に付く。神奈川や静岡ではポカポカ陽気で梅の花が満開であったが、鈴鹿の山々は雪が深く寒々としていた。

当初、大山は本などの案内通りヤビツ峠からを考えていたが、前夜の天候などで日向からのルートを選択した。しかし次回この山を訪れるとしたら、ケーブルを利用しても是非大山からのルートを選択したいと考えている。


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