前夜、18時頃自宅を出る。岐阜の北部は天候が良くないとの予報であった。案の定、石徹白に入る辺りから路面が濡れておりシトシト降っていた。中居神社の駐車場で仮眠する。翌朝、対岸への降り口を見落とし、暫く、川沿いに車を走らせてしまった。対岸に渡り、駐車する。準備していると車が来て、さっさと出かけてしまった。
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野伏ヶ岳 |
林道は直ぐに雪が現れ、スパッツを着装する。地道もチラホラ見えていた林道も、やがて完全な雪道となる。植林間隔も適正な、杉の植林帯が続くが、この辺りは間伐の必要はないのであろうか。「雪が間伐の役をしているのかもしれない」などと考えながら、いい加減ウンザリするくらい雪の林道を歩いた後、開けた平原に出る。「拓牧」と書かれた石碑がある。視界は一気に広がり、東には大日岳や芦倉山が現れる。少し先に進むと、目指す野伏ヶ岳が現れる。山頂付近は風が強そうで、雲が早く走っている。
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池 |
付かず離れずしていた先行者が、雪原の向こうで、私が現れるのを確認したかのように、姿を消した。和田山牧場を右に見て、雪原を通過する。左斜面を通過後、左に池を見ながらダイレクト尾根下部に達する。ここから尾根までが一気の登りとなる。先行者はピッケルとスティックを使用しているようで、歩幅が広く、私のステップとは合わない。振返れば、雪の中にポッカリ池が口を開け長閑な景観を呈している。小刻みにステップを切り、何とか尾根に辿り着く。
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別山方向 |
幾分、傾斜が緩やかになったものの急傾斜が続く。自然林の間を抜ける。二つほどのピークを越すと木も少なくなる。照り返しが強くここから先、木陰はない。シュラカブが付着した木のところで一服する。左手に小白(おじらみ)が望まれ白い山裾が広がる。北方には真っ白な別山が望まれ、対面には丸山・芦倉山が立派な山容を呈している。風は思っていたより強くない。
急登の終わりに背の低い笹藪を乗り越す。広い雪原となった。山頂付近は雲が流れ、視界は落ちた。先行の二人が下山して来る。両者ともアイゼンを着装している。雪は凍った部分が全く無く、危険な箇所もないので、アイゼンは必要ないと思われた。山頂は広くどこが頂部なのかよく判らなかったが、4月23日に登られた美川市?の人のプレートが雪の中にあった。家内に電話する。
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ミズバショウ |
天候は時が進むほど良くなり、先ほどまで掛かっていた頂部の雲も和田山牧場に達するころにはすっかり晴れあがってしまった。帰路、4人の登山者に出会う。皆、単独行であった。暑いので半袖の人もいた。帰りの林道歩きは暑さも加わり長く感じられた。車の所に戻り、中居神社を訪れる。ザゼンソウ、ミズバショウが咲いていた。桧峠から右折し白鳥高原スキー場向かう。対面の小白(おじらみ)・野伏・薙刀が白く望まれた。
平瀬で温泉に浸り、白川郷の資料館を橋の間から林道に入る。猿ヶ馬場からの下山者にルートを尋ねる。44の1と書かれた赤い杭の所から取っ付いたとのことであった。本日はここで仮眠する。
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