妙義山

妙義山
妙義山

【日 時】2000年 5月 5日(金)
【天 候】晴れ
【山 名】妙義山(1104m)・諏訪山(1549m)
【山 域】群馬
【ルート】 (6:00)駐車場--(6:30)分岐--(6:50)大の字--
(7:45)鎖場上--(8:10)玉石先--(9:20)相馬対岸--
(9:50)相馬山--(10:45)分岐--(11:20)駐車場==
(14:25)南牧==(15:25)浜平登山口--(16:15)湯の沢の頭--
(17:50)浜平登山口==(20:15)野栗沢温泉==(22:00)山口登山口
【所要時間】5時間20分・2時間25分
【メンバー 】単独



妙義神社本殿
妙義神社本殿
大きな駐車場で朝日を迎える。朝早く若いカップルの車が近くに駐車し目覚める。彼らは直ぐに出発していった。トイレで顔を洗い、昨夜買ったパンで朝食とする。快晴で見上げれば、これから向かう岩山の黒茶色の中に、「大」の白い字が朝日に映えている。妙義神社の石段を登ると、杉の古木の中に、紫と金色の本殿が厳かに建っている。

妙義中間道を暫く進むと、大の字との分岐となる。岩場交じりの急登りとなるがさして険しくはない。前方に大の字が見える辺りで休憩する。トラバースぎみの鎖場が現れ、気が引き締まる。鎖場も幾つが現れ本格的な岩場帯となる。見上げると垂直の壁が続く。「これより先上級者コース」という標識も現れる。

奥の院というところで前方の梯子が目に入ったので登って見るが、洞窟で行き止まりであった。戻って注意して見ると、右手の壁に鎖が垂れ下がっていた。一瞬この壁を登るのかと躊躇われたが、これ以外に選択の余地はないようで、覚悟を決めて取っ付く。いきなりの岩場で精神的にも肉体的にも準備が出来ていない。高度感があり、しかも直登ではなく、右に左にトラバースしながらの登りで、この壁を下りでは利用したくないという思いになる。一歩一歩スタンスを確かめながら、何とかこの壁を乗り越えることができた。幾つか山行記録を読んでいたが、この山のグレードを再認識する。

浅間山と裏妙義
浅間山と裏妙義
登るにつれ景観はよくなっているはずだが、景観を楽しむユトリはない。案内書では白雲岳の標識があるとの記述のあるところも確認せず玉石に着く。まだこの先に鎖場があるという事で安心した心地にはならない。しばらく進んだ見晴らしのよい岩場で、朝の若いカップルが休憩していた。そのまま進もうと思ったが、難しそうな下りだったのでここで私も休憩する。そのうち二人のパーティも私と同じように息を切らしながらここで一服した。

若いカップルはここから引き返していった。携帯で家内に電話する。ここから先は、二人のパーティに先導してもらった。一人は老年の方で本日は中の岳まで行くという。私はどうなのかと尋ねられ相馬までと答える。妙義には精通しているようであった。

この部分はトラバースぎみにホールドを確かめながら降りるのが正解であった。幾つかの難場を乗り越し、30Mの鎖場の下降となる。先行者を見ながらの下降となり非常に楽になった。2つ目までの鎖は短いが、3つ目の鎖は長く感じられた。

相馬の広大な壁
相馬の広大な壁
本日の難場を終え、気分も爽快に感じられた。相馬山の対面の山頂でユックリ寛ぐ。相馬山の広大な壁が一気に落ち込んでいる。裏妙義の険しい岩山を見渡すことができる。

分岐まで下り、相馬山まで登り返す。山頂からの展望は今一つであった。先行の二人のパーティには、この先も勧められたが、一応妙義の最高地点は踏んだという事でここまでとする。

タルワキ沢を下り、妙義中間道に出ると人が多くなる。妙義神社では引き返したカップルも丁度下山したところであった。出発時、閑散としていた駐車場は車でいっぱいになっていた。

次の山の諏訪山に向かうかどうか迷った。車を走らせ上野に向かう。途中、南牧でカレーライスを食べる。塩の沢峠を越え、天狗岩では登山者がいた。この山に登って明日、諏訪山に登ることも考えたが、先を進む。

上野から浜平登山口に駐車する。川を渡り、暫く川の左岸を遡行するが、やがて何度か徒渉する。下山者から「今から、どこまで行くのか」という質問を聞く。無理もない、この時間である。一応、「山頂まで」と答える。やがて水音も途切れ、急登となる。

木の間越しに諏訪山を望む
木の間越しに諏訪山を望む
山稜に出て諏訪山が木の間越しに望まれるようになる。一登りで湯の沢の頭に着く。鳥が集まっているが、上方を向くと飛び去ってしまった。ここで本日の登行は打ち切る。登りはじめは、夜間のヘッデン山行を考えていたが、それでは、やはりこの山を味わったことにはならないと考えたからである。

登山口に戻り、野栗沢温泉に入る。ぶどう峠を越え、山口から林道に入り、御坐山に向かう。「全面通行禁止」の看板のある所で仮眠する。


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