三瓶山

子三瓶山
子三瓶山

【日 時】2000年 7月 8日(土)
【天 候】雨後晴れ
【山 名】三瓶山(1126m)
【山 域】島根
【ルート】 (7:00)東の原--(7:40)大平山--(8:10)女三瓶山--
(8:55)山頂小屋--(9:10)男三瓶山--(9:50)子三瓶山--
(11:15)大平山--(11:50)東の原
【所要時間】4時間50分
【メンバー 】単独




スキー場下の東の原駐車場で仮眠する。台風の影響か、スキー場に霧が流れ、天候はハッキリしない。トイレなどの施設が完備したスキー場で、案内所には三瓶山の詳細な地図があった。天候の回復を待ちながら、朝食とするが、雨がポツリポツリ降り出てしまった。天候の回復を待っても埒があかないので雨具を着装して出発する。

「ウスイロヒョウモンモドキ」を採取を禁止する標札があった。回転ゲートを抜け、スキー場脇の道を進む。崩れた所もあるが、広い道を進む。途中ショートカットらしい道を進む。折り返した上の道に出る。スキー場の上部辺りは牛の糞が多くなる。霧でスキー場の施設も見えない状態だった。夏場、スキーリフトは観光用に利用されており、リフト終点からは整備された木の道となる。視界は期待していなかったが、太平山山頂に達すると、子三瓶、 孫三瓶が望まれた。

太平山山頂で一服し、女三瓶に向かう。ジグザグの整備された坂を登り詰める。女三瓶山頂は霧の中に数基のアンテナ施設が林立していた。

避難小屋 男三瓶山
避難小屋
男三瓶山
一旦下った後、一気の登りとなる。霧で下草が濡れているため、下の雨具ははずせない。ところどころに、ササユリが咲いている。紫の円筒状に咲いている花もここかしこに群生している(ウルップソウと早合点したが、家で調べてみるとどうも違うようだった)。岩混じりの急坂を登り詰めると、開けた砂状の道となり、霧の中に避難小屋が現われた。小屋の中で休んでいると、太田市からきた人が入って来て話をする。

暫く寛いだ後、小屋から直ぐの男三瓶山頂に向かう。一等三角点、祠、山頂標識はあるが、霧で視界はない。

平坦な砂状の山頂部を過ぎると、林の中の一気の下りとなる。シモツケが目に付く。いい加減ウンザリするほど下ると、やっと雲の下に出て視界が開ける。室内池の分岐手前で、太平山で出会った人が、カマで草刈りをしながら登って来る。体調も良いので、子三瓶に向かう。

ひとつ小山を越えると、屏風のように子三瓶が現れる。マラソンの練習でもしているような手ぶらの人と出会う。息を整えながら一気に登る。山道から十数メートル横に山頂がある。薊の花に黒い斑点の橙色の蝶が群がっていた(GOOで検索した結果この蝶が「ウスイロヒョウモンモドキ」であったようだ。写真を撮らなかったことが悔まれる)。日本海も望まれるようになり、男三瓶山の雲も徐々にとれる。子三瓶は草高原で、吹き抜けていく風が心地よい。

・・・・・ ササユリ
・・・・・
ササユリ
女三瓶と男三瓶山の途中で出会った人と、再び会う。彼は、私とは逆向きにお鉢巡りをしているようだ。大きく下り、孫三瓶への鞍部から室内池に向かう。降り立った所は火口らしく「鳥地獄」などの案内があるが、硫黄などの臭気は感じなかった。泥色の池には生息している動物の種類も少ないとの案内があった。

この辺りでは男三瓶山の雲はすっかりとれていた。展望所への最後の登り返しが辛く感じられた。太平山の再度登ってみると、小さな子供連れの若い夫婦がいた。スッカリ晴れ渡り、観光用スキーリフトが稼動していた。駐車場に戻る。

太田市から国道9号線をひたすら走り鳥取市を越える。蒲生トンネルから川合谷高原への林道に入り「扇の山」を目指したが、時間も遅くなり、雨と霧で視界がなくなったので、諦めることにした。帰路、風呂に入り、京都まで国道9号線を辿り、名神高速を栗東で降り、国道1/23号線で帰宅となった。

アルプスのような険しい山も良いが、このようなおだやかな山にも魅力を感じた。夏の時期、この地域を訪れたのは初めてであったが、それぞれに植生の豊かな山であった。私の近くの伊吹山や藤原岳は石灰採掘のため、無残な姿を晒しているのに比較すれば、円く大きな道後山・吾妻山、お鉢巡りの三瓶山、いずれも古くから親しまれてきた山容を今に留める名山であると実感した。今回登った山は名山中の名山であったが、その周りにも、人と山とが拘わってきた山々が連なっていた。機会を見つけて比婆山・船通山・臥龍山などにも登ってみたい。


囲炉裏村トップページへ      ホームページにもどる