佐武流山

佐武流山
佐武流山

【日 時】2000年 9月30日(土)
【天 候】晴れ後雨
【山 名】佐武流山(2192m)
【山 域】長野・新潟
【ルート】 (5:40)林道ゲート前--(7:10)檜俣川徒渉点--(8:10)物思平--
(9:00)ワルサ峰--(9:55)坊主平--(10:45)佐流山--
(12:10)ワルサ峰--(13:15)物思平--(15:00)林道ゲート前
【所要時間】9時間20分
【メンバー 】単独


参加しているMLで新潟や横浜の人のレポートを見て新潟・長野県境にある秘峰佐武流山を目指す。久しぶりの遠出である。金曜に有休を取得する。木曜日は仕事が遅かったので、金曜は一日移動の日に充てる。豊田ICを降り国道117を進む。津南で食料を仕入れ、秋山郷を目指す。秋山郷は以前、和山民宿に泊って、苗場山に登ったことがある。16時頃に和山のバス停に到着。上の道を暫く進み、「切明」へ降りるところにゲートがあり「佐武流山登山道入口」の青字の標識があった。切明温泉を過ぎ対岸の鳥甲の登山口も確認する。道路には猿が3〜4匹ノンビリ歩いていた。切明温泉に浸り、和山のバス停付近の空き地で仮眠をとる。

夜は、星空であった。思ったほどには冷え込まなかったが、車窓に夜露がビッタリ付いていた。暁光が射し、鳥甲山が赤らむ。ゲートの手前30Mほどの道路脇に駐車する。他に車はなかった。ジャリ道であるが、フラットな林道である。足元を見ると3CMほどの茶色の実が落ちていた。ゲートからの距離を示している標杭が1K毎に現れる。谷越しに、振り返るとヨセミテのハーフドームのような山が見えた。鳥甲がこの様に見えるのかと思った。
月夜立岩 檜俣川
月夜立岩
檜俣川
4KMの標杭を過ぎ、月夜立岩を廻り込む。トマグチ沢の手前に檜俣川への標識があった。木の階段の道から、緩い傾斜を谷沿いに下り、徒渉点に降り立つ。やや豊水ぎみであったが石伝いに渡れば靴の甲程度の深さであった。徒渉は一瞬なので、ズボンを捲り、ズボズボと川を渡る。休憩する。

ここからは急坂となるが、意外と道はシッカリしている。対岸には月夜立岩が朝日に当たっている。視界の利かない森林帯になる。水音が聞こえなくなるころに、物思平の標識が現れる。休憩する。

大きく右に十数M進むと、稜に出る。稜線は木の根や倒木はあるが、新しく切込みの入った切り株が散見し、3年越しにこのルートの復活に尽力された、前進倶楽部などの人達の努力が偲ばれる。対岸にニョッキとした猿面峰が木の間から望まれる。右斜面が大きくガレているが、道は安定した箇所を通過している。偽ピークのような所から少し下り、登り詰めたところがワルサ峰であった。

天候は素晴らしく、視界は一気に広がった。苗場、鳥甲、岩管などの名山の中に林道で見たハーフドームのような山を確認する。烏帽子岳であった。ノンビリ休憩していると、単独行が登ってきた。長野県茅野氏の人で新ハイキングの10月号に紹介があったので来たとのことであった。朝早く出発したが、車が沢山駐車していたので、間違えて下のゲートに入ってしまったとのことであった。
物思平 ワルサ峰
物思平
ワルサ峰
悪沢側から心地よい風が吹き上がり、見晴らしの良い、緩やかなアップダウンの稜線となる。登りの取っ付き辺りから、根曲がりタケの密度が濃くなる。西赤沢源頭の標識があるところが苗場、佐武流の縦走路であった。茅野氏の人が快調な足で追抜いていく。健脚者である。刈り取られたタケ株であるが手強く、急坂となる。ひと登りしたところに休むにちょうど良い広場があった。後で確認したところ、坊主平だったようだ。休憩する。

右に回り込むように道が続き、またもや急登となる。登り切ったところで右前方に初めて佐武流山が顔を出した。傾斜も緩やかになり、思わず歩も進むが、案外、距離を感じる。山頂には先行していた茅野氏の人が寛いでいた。山頂からの眺望は北側に開け苗場・ナラズなどが望まれる。山頂標識はあるが、三角点は見当たらない。携帯は三本の感度は表示されるが、通話は成立しなかった。白砂方面へ木に打ち付けられたプレートを頼りに踏み跡を辿る。トレースのない深いヤブで、この山域を踏破することの困難さを再認識した。
苗場・ナラズ 紅葉
苗場・ナラズ
紅葉
帰路、山頂の手前で10名ほどのグループと出会う。ワルサ峰・物思平で休憩する。徒渉点から林道の間でも10名ほどのグループと出会う。彼らは本日キャンプして明日山頂を目指すとのことであった。林道に出ると直ぐに雨となった。雨具を着けて暫く歩いていると、後ろから車が来て私を拾ってくれた。ラッキーである。運転者は猟師のようで、猟犬が私の雨具やスティックをしきりに嗅いでいた。

切明温泉に入り、雄川閣の人に明日の天気を尋ねたところ、本日より悪くなるとのことだった。明日は鳥甲に登る予定であったが、諦めることにした。また機会を見つけて挑戦したい。


囲炉裏村トップページへ      ホームページにもどる