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【日 時】 | 2000年10月14日(土) |
【天 候】 | 晴れ |
【山 名】 | 稲村ヶ岳(1726m) |
【山 域】 | 奈良 |
【ルート】 |
(6:50)洞川温泉駐車場--(8:20)法力峠--(9:30)稲村小屋-- (10:30)稲村ヶ岳--(11:30)稲村ヶ岳からの尾根--(12:25)大日山-- (14:00)法力峠--(15:30)洞川温泉駐車場 |
【所要時間】 | 8時間40分 |
【メンバー 】 | 単独 |
13日に有休休暇を取得して、静岡に出かけたが、雨のため引き返してきた。予報では北も東も天候は良くないようで、確実に晴れが予想される大峰方面に出かけることにした。15日は試験があり、山行は14日のみの制約条件がある。家内は曽爾に出かけるとのこと。 HR氏の山行記録を参考に、稲村ヶ岳からバリゴヤ谷の頭の尾根に挑戦してみる。13日20時頃自宅を出発し、洞川温泉の駐車場に24時頃到着する。行者還トンネルは通行できないとの案内がある。車内で仮眠する。 朝、起きてみると晴れているが、山の上部は霧が掛かっていた。身支度を整える。神戸ナンバー車が停まり、夫婦連れが先行する。洞川の温泉街は大峰の登山基地である。暫く車道を歩き稲村ヶ岳登山口に到着。 植林の中に役の行者が奉られていた。導水管を伝う水音が道脇から聞こえる。やや急な木の階段を登ると五代松鍾乳洞があったが入り口には錠が掛けられていた。大岩に「五代松新道 五十年記念」と書かれた金属が取り付けられたいた。母公堂からの道に出会う。この下に駐車すれば往復1時間くらいは短縮になるだろう。道は平坦であるが鬱蒼とした植林をひたすら歩く。水場が一箇所あった。道傍にトリカブトが咲いていた。
稲村小屋に到着しベンチで一服していると、森の中からイタチが現れこちらの様子を伺っていた。小屋番がまだ来ていない様子で小屋や太陽パネルのトイレは閉まっている。登山者が登ってくるのをシオに出発する。 この辺りから紅葉は一層鮮やかになる。山頂部の霧が晴れ、前方に大日山の岩峰が顔を出した。大日山を左に捲くところで、山上ヶ岳方面の視界が開け、暫し撮影タイムとなる。キレットを通過し、稲村山頂を目指す。尾根に出て右折し、少し登って山頂に達する。二等三角点と鉄の観覧台があり、登山者は台上で寛いでいた。南方の弥山・八経ヶ岳方面は曇りがちであったが、東側の山上ヶ岳〜大普賢岳の山々はハッキリと望まれた。少し大日山方面に下ると更に素晴らしい眺望が得られた。北西の展望が眼下に広がり、秋色の大日山が見事であった。 さてここからが本日の課題である。山頂から少し下り、登りに右折した尾根を真っ直ぐに進む。途端に踏み跡が薄くなり、時には見失う。密集した石楠花が行く手を阻む。稜線をひたすら辿る。気持ちの良い笹原が時々現れる。目印が殆どなく、時々現れる赤テープなどで、ルートに間違いがないことを確認しながら、傾斜の緩い尾根を選びながら下る。しかし、今ひとつトレールに自信が持てず、このまま下ってしまうと、帰路の登り返しの体力も心配になった。1時間ほど下ったところで、引き返すことにした。目指すバリゴヤ谷の頭も確認できなかった。
何となく不完全燃焼で、もう一山、観音峰に登ろうかと考えていた。稲村小屋に向かって岩場のトラバース部を過ぎたところで、中年の夫婦連れの女性があお向けに倒れていた。足を滑らせ、手を衝いたところ、腕の骨がおかしくなってしまったという。登山者が4〜5人集まったが、皆、初めての経験で、適切に指示できる人はいない。携帯は通じなかった。小屋が近いので、集まった一人に連絡のため、先に小屋に行ってもらう。腕を捲り、患部を確かめたところ、肘から骨が飛び出ていた。シップと包帯は本人が持っていたので、「腕を動かさない」ことを念頭に、木の切れ端を添え木にして手拭とテープピングで腕を固定する。 我々にできることはここまでで、後は自力で小屋まで歩いてもらう。先に行った人が戻ってきて「小屋は開いている。小屋まで来て貰えば、副木はある」と伝えてくれた。夫婦連れが小屋の入るのを確認する。小屋には番人おり、太陽パネルのトイレも開いていた。トイレは水洗式でバイオトイレではなかった。下山する。思わぬ出来事で、私の普段の常備品についても大いに反省させられる事件であった。 人気の山のようで、この時間でも登ってくる人が多い。法力峠に着いた時、意外と疲れを感じたので観音峰は諦めることにする。植林帯から洞川温泉駐車場への道も長く感じられた。温泉に浸って帰路に就く。 |