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【日 時】 | 2000年11月18日(土) |
【天 候】 | 晴れ |
【山 名】 | 奥茶臼山(2474m) |
【山 域】 | 長野 |
【ルート】 |
(5:40)青木林道ゲート--(7:40)二股--(9:30)林道終点-- (11:30)奥茶臼山(11:50)--(13:30)林道終点-- (14:30)二股--(16:10)青木林道ゲート |
【所要時間】 | 10間30分 |
【メンバー 】 | 単独 |
高山は雪の便りも聞かれる頃になった。南アの聖岳に登った時、西に顕著なピークの奥茶臼山が気になっていた。小雨そぼ降る天候であったが、土日は晴れるとの予報であったので出掛けることにした。飯田ICで中央高速を降り、南信道の緑色の標識を追う。光・熊伏などでこの道は利用したことがあるが、矢筈トンネルを抜け、暫くそのまま走って、上村の平地まで降りてしまった。地図を確認し、トンネル手前まで戻り、道路の下を潜る。標識には真っ直ぐ進むと6K先で行き止まりの案内がある。右のシラビソ峠・大鹿の案内に従う。Uターンを繰り返しながら登り、シラビソ峠・大鹿分岐から左の大鹿への道に入る。等高線状の道を走り、下りの基点が地蔵峠であった。少し下り、Uターンするところの右側にゲートの掛かった青木林道があった。少し先の均された空き地に駐車して仮眠する。シトシトした雨模様で明日の天候が気に掛かる。 朝5時に起きてみると、快晴で満天の星空であった。月は半月であったが、月光で足元もシッカリ判別できるほどであった。シシ座流星群の今年の出現ピークが、18日の午前0時頃との情報を得ていた。暫く夜空を見上げていたが、寒さの為、すぐ断念する。 林道を歩いて利用する場合は、許可の必要はないとの情報も大鹿役場から得ていた。この山は林道歩きに時間を要する。なるべく早く出発する。ヘッデンも準備していたが、月光でその必要もないようだ。パンを腹の中に詰め込み出発する。
2Kほどのところに、大きな敷地に小屋があった。4K辺りで、振り返ると鬼面山の山並みに暁光が当る。カーブを曲がると、目指す山のシルエットが現れる。猿集団の見張り役であろうか、前方の二本の木の上から猿が慌てて降りて行った。鹿の生息密度は高い模様で道の前方、左右で、良く見かける。2匹の番いの鹿が多い。7Kのところに小屋があり、この先100M程で二股になる。辺りはカラ松林で赤茶色の紅葉になっている。ここまで2時間、一服する。 二股を前茶臼山の案内に従い左に進む。北股谷は工事中で、道路脇にトラックとショベル車があった。いたるところで水が流れており、水には不自由しない山である。 10K付近になると、林道脇はフワフワした苔の絨毯になる。鬼面山の向こうには、伊那盆地が望まれ、さらにその向こうには中央アルプスが望まれた。しかし、残念ながら上部には雲が掛かっていた。12.5Kの標杭からも林道は続き、前茶臼山が前方に望まれ、伐採地跡の中に倒壊した小屋があった。目指す奥茶臼山は、距離的にはまだありそうであった。13.4Kの標杭のあるところが林道終点であった。車の回転できる程度の小広場になっていた。ここが登山口で奥茶臼山の標識が始めて現れた。 鬱蒼としたモミツガの原生林の小道となった。前茶臼山の標識が現れるが、トレールは全く見当たらない。倒壊した小屋を左に見て、ガレ場に出る。ワイヤーで吊られた木の上を渡る。中間に倒壊した小屋がある伐採地をテープを追いながら、二度、水平に横切る。この辺り、踏み跡が薄く、注意を要する。前茶臼山を捲く形で進む。 樹林帯に入り、谷を渡るとやや急坂になる。倒木が多い伐採地跡を通過する。この辺りからの前茶臼山は林道からの姿とは全く異なって見える。樹林密度が増し、倒木を分厚い苔が蔽っている。稜線に出るが前茶臼山からのトレールは全く見当たらない。開けたところに出て一服する。 木の間から南アが望まれる。倒木の混じる樹林帯を抜けると、山頂直下の伐採地跡に出る。この高度になると、地表が凍り付いている。急坂をひと登りすると、小屋跡があり、伐採作業で使用されたワイヤー類が散在していた。展望が開け、東に南アの赤石・聖・荒川三山が真近に迫る。間ノ岳・北岳は雪が付いている。西側も鬼面山・伊那盆地・中央アが望まれる。
伐採地に戻り、家に携帯電話を入れる。秋の日照時間は短いので、12時前に下山開始する。林道終点まで一気に降る。長い林道歩きが残っているので、一息入れる。 標杭10K付近でショベルカーが修理作業のため道路を塞いでいた。暫く待たされる。本日林道で出会った人はここでの作業者のみであった。長い林道歩きも、時々鹿が現れたり、マユミの実・カラマツの紅葉・伐採地を鑑賞したりで、退屈しない。16時過ぎに車のところに戻る。 大鹿村に向かう。ダムから下の紅葉が見事であった。赤石荘の温泉に浸り、152号線沿いの食堂に入り、家に電話を入れる。昨日と同じ青木林道下に戻り仮眠する。 それにしても奈良公園ではないが、林道廻りには鹿が多かった。十数回ほど目撃し、延べ数では30頭には達したと思われる。この林道は鹿の生活範囲とオーバーラップしているようであった。 |