十枚山

上十枚山から下十枚山方面
上十枚山から下十枚山方面

【日 時】2000年11月25日(土)
【天 候】晴れ
【山 名】十枚山(1726m)
【山 域】静岡
【ルート】 (6:40)分岐駐車場--(7:40)登山口上--(8:40)涸沢--
(9:30)上十枚山--(10:30)下十枚山(11:40)--
(12:15)二沢--(13:05)分岐駐車場
【所要時間】6時間25分
【メンバー 】単独


夜は冷え込まなかった。夜間通過した車は一台のみで、中ノ段集落の人ようであった。南沢分岐から上は農作業用の道で一般の車は通行禁止の案内がある。天候は快晴であった。

身支度を整え出発する。農作業小屋の林道脇の柿の木の下に、車などに踏み潰された柿が、沢山落ちていた。中ノ段集落上部に達すると、対岸の西側の山に暁光が射した。林道終点付近を歩いていると、後ろから車がやって来て、「このあたりではじゃまにならないだろう」と言って、道路脇に車を停めていた。アスファルトから地道になる辺りに車止めがあり、その数十M先に登山口があった。赤字で「熊出没注意」の看板がある。少し登り、植林帯の開けた所で休憩する。

単独行が通り過ぎた後、道路脇に駐車していた4人組が登って来た。植林帯の緩やかな登りを、マイペースを保ちながら登る。十枚峠との分岐に着く。案内標識には十枚山直登コースは健脚者向きと書いてあった。

案内どおり、電光を切りながら植林の急坂となった。緩むことのない一気の登りで、このルートを登りで選択したことは間違いであった。先日、買ったばかりの軽登山靴も、馴染んできた感じである。

地図上にピークを右に巻いて一旦下るという標記があった。その部分を注意しながら登っていると、涸沢に出てしまった。時間的にそれなりに歩いた感覚があったので納得する。右に巻く箇所は見落としたようであった。涸沢を渡ると稜線に乗った感じになり、傾斜も緩やかになる。休憩する。
山頂近くの冬枯れの林 山頂
山頂近くの冬枯れの林
山頂
植林帯を抜けると、林相は自然林となる。下笹も現れ、冬枯れの木立の中を進む。振り向けば大無間岳や山伏などの南ア深南・安部奥の山々が望まれる。階段が現れ、ひと登りすると山頂に到着する。

視界が開け、大展望が待っていた。東には山頂付近に雪を抱いた富士山が大きく裾野を広げていた。視線よりやや低めに薄雲がたなびき、遥か下方に52号線沿いの町並みが望まれ、富士山の高度が、一層、引き立てられていた。北〜西側は北岳・間の・荒川・赤石・聖・小河内・茶臼の南アの山々が望まれた。安陪奥の山や南ア深南の山々は山伏・大無間岳くらいが、私に判別できる程度であった。南側は、下十枚山から青笹方面に連なる山々がうねり、安陪川が静岡市方面に流れ、薄雲の上に太陽が注いでいた。山頂は私一人であった。吊られていた鐘を一つ打鐘してみる。家に携帯を掛ける。

北へ連なる山々は木立で遮られていたので、暫く北へのトレールを追うが、視界の良さそうなところはなく引き返す。上十枚山より標高の高い下十枚山を目指す。左に富士を眺めながら快適に下る。十枚峠手前で朝の4人組と出会う。峠付近では十人ほどのグループも登って来た。人気の山のようで、皆、上十枚山に向かう。
富士山 大無間山方面
富士山
大無間山方面
草つきの下十枚山の登りに掛かる。北側斜面になり、霜柱も現れる。振り返ると笹原に覆われた上十枚山が望まれた。ひと登りするとなだらかな笹原帯となり、南ア・安倍奥の眺望が開ける。上十枚山は富士山方向に切り開きはあるが、全体に眺望の利かない山頂であった。しかし、麗らかな日差しが注ぎ、先行者がユックリとお湯を沸かしていた。私もここで食事とする。地蔵峠方面から、三脚を持った登山者が3人、通り過ぎていった。南側へ少し歩を運んだが、良い眺望は得られなかった。

帰途に就く。元来た道を戻る。見晴らしの利く笹原で寛いでいた先の通過者と話を交わす。静岡の人で、この辺りの山の案内をして頂いた。十枚峠に戻ると、登山者で賑わっていた。

緩やかに下り、二つ目の谷で寛ぐ。木々もまだ色ずいていた。次の谷を過ぎると植林帯に入り分岐に到着。植林帯の中を下り林道終点に着く。朝一台のみであった車が、道路脇に沢山停まっていた。中ノ段部落の茶畑や道路脇に咲く花を楽しみながら、アスファルトの林道を下る。車の所に戻る。

代金1000円の梅が島金山温泉に浸る。東名高速を快調に走るが、矢作川の工事のため岡崎を通過するのに2時間を要した。


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