笈ヶ岳

笈ヶ岳
笈ヶ岳

【日 時】2001年 4月28日(土)
【天 候】晴れ
【山 名】笈ヶ岳(1841m)
【山 域】岐阜・石川
【ルート】 (5:20)駐車場--(5:40)野猿公園--(6:45)大岩--(8:30)稜線--
(9:20)冬瓜--(10:00)シリカタ--(10:50)雪ピーク--(11:15)山頂--
(12:50)冬瓜平--(14:00)稜線--(14:55)大岩--(16:10)駐車場
【所要時間】10時間50分
【メンバー 】単独


MLでKT氏から笈ヶ岳への日帰り可能なジライ谷のルートを紹介して頂き、GWの始めに挑戦することにした。定時で仕事を終え、東北への遠征の荷物を車に詰め込み20時に自宅を出発。先日、ストックを忘れたところに立ち寄るが見当たらなかった。木本から北陸自動車道に乗り福井北で降りる。白峰を通過し瀬戸野で国道157を左折する。白山自然保護センターに2時に到着し仮眠する。他に駐車している車はなかった。

辺りが白む頃に起きだす。身支度を整え出発する。白山自然保護センター裏からの遊歩道を辿る。カタクリの群落が目を惹く。トンネルを2つ潜る。雪が遊歩道を蔽っている部分もある。川を挟んで対岸の白山スーパー林道と平行に平坦な遊歩道が続く。野猿公園には東屋があり「猿にものを与えないで下さい」の看板がある。ジライ谷の河床を左岸に渡る。

高みを見るとガレっぽい上部に赤布があった。これからの急登に気合を入れる。左に曲がるとよく踏まれた綺麗な道が続いていた。一歩一歩が高度を上げる。危険な要所には針金がある。急坂を1時間登ったところに大岩があり休憩する。

ここからは雪が現われるが傾斜はやや緩む。背後には白い雪の山が広がる。斜面には雪があるが稜線上には雪はない。ピークのようなところから右に曲がる。冬瓜山やシリタカ山が望まれる。

やや藪っぽくなる。タムシバが所々に咲いている。登り詰め、ブナオ山からの稜線に出会う。一服する。

ここからは完全な雪道となりアイゼンを装着する。薄い踏み跡を追う。一気の急坂となり、雪と木の根と藪が混じり歩きにくい。痩せ尾根になり冬瓜山頂ではナイフリッジの上にさらに雪がナイフリッジ状に付いていた。ホンの数メートルであるが立って渡る気にはならず馬乗り腹這いで通り抜ける。

難所を抜けるとシリタカ山へのなだらかな雪の回廊となる。南には幾つもの尾根を従えた真っ白で重厚な白山が現われる。北には待望の笈ヶ岳が木の間から望まれ、樹間隔の広いブナ林の快適な登行が続く。なだらかなシリタカ山の山頂で休憩がてら携帯で家に電話する。

シリタカ山から下降中、下の方から手を振る登山者がいた。本日始めての登山者と出会う。昨日ブナオ山から登り途中でテントを張り9時頃山頂に着いたとのことであった。笈ヶ岳が真近に迫り、はっきりした踏み跡となる。ピークから大きく下る。

岩場を左に捲き稜線への急坂となる。息を整えながらマイペースで登っていると後方から快適に登って来る登山者がいた。石川県の人で朝4時30分一里野スキー場から二人で登ってきて、足を痛めた人を冬瓜平に残してきたとのことであった。懐かしいクロスのアイゼンを付けた健脚者でアッと言う間に追い越していった。

雪の急斜面を登り詰めると稜線に出る。日差しが強く、木陰で休憩する。右側から左に回りながら真っ白な雪のピークに登ると待望の山頂が目の前に迫る。背後には大きな裾野を有する大笠山が白い。スーパー林道に続く長大な尾根は容赦のない太陽に光線で眩しい。少し下ると雪の道が山頂まで導いてくれる。

山頂には雪はなく三角点・案内標識・登山ノートなどを収納するカップがあった。カップを開けるとノートや名刺があった。眺望は素晴らしく北には目の前に大笠山が鎮座し背後に奈良岳や猿ヶ丸などが、東には人形山・猿ヶ番場、南には純白の白山が長大な尾根を従えていた。北アや御岳などの遠望は利かなかったがこれまでのアルバイトに報いる十分なものであった。
大笠岳方面 白山方面
大笠岳方面
白山方面
山頂で昼食を取っているとジライ谷から来た人とスーパー林道のトンネルから来た人が登って来た。ジライ谷から来た人は冬瓜山のナイフエッジを避け冬瓜平から冬瓜山とシリタカ山の鞍部に出たがこのルートも厳しく、冬瓜平から登って来た人にルートをしきりに聞いていた。冬瓜山・シリタカ山を通らずトラバースし、シリタカ山の北の鞍部に出るルートのようであった。

私も帰路はこのコースを選択する。見晴らしの良いところに出ては撮影モードとなる。冬瓜平へのトラバースルートは危険なところはないが、稜線への登り返しが疲れた体にはキツく感じられた。

ジライ谷への降り口で三人の中高年のパーティーが登って来た。本日は冬瓜山・シリタカ山の鞍部にテント泊するとのことであった。

ジライ谷の下りでは笠の帽子を被った足を痛めたを見かけた。私には景観を楽しみながらの快適な下りとなる。朝とは異なりジライ谷は水量が増していた。

駐車場には十数台の車が停まっていた。翌日の登山に備え対岸で寛いでいるパーティーがいた。白山自然保護センターに立ち寄る。中宮温泉には行かず、一里野温泉にて入浴する。

国道157を通り金沢南から北陸道に乗り新潟で降りる。新発田まで行くが二王子山への道が判らず五十公野公園で仮眠する。


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