蓮華岳

蓮華岳
蓮華岳

【日 時】2001年 7月 8日(日)
【天 候】晴れ
【山 名】蓮華岳(2799m)
【山 域】長野
【ルート】 (4:55)扇沢--(6:00)大沢小屋--(6:20)雪渓--(8:30)針の木峠--
(9:55)蓮華岳--(11:20)針の木峠--(12:30)雪渓--(13:55)扇沢
【所要時間】9時間00分
【メンバー 】単独


七夕の夜は月が煌々と輝き、天の川の彦星・織姫とは程遠いものに思えた。扇沢の駐車場で仮眠を取る。流石に夜は冷え込んだ。

4時30分に起床する。身支度を整え出発する。針の木の稜線に僥倖が当たり赤く染まる。黒部ダムへの道路を縦断する。トンネル前から山道になる。

ブナの林の道となる。キヌガサソウ・タニウツギ・ダイコンソウを見ながら谷を3〜4つ横切り大沢小屋に着く。オヤジさんから針の木小屋まで雪があり、蓮華のコマクサは少し早いことを聞く。

一昨年6月の時と比較して雪渓は縮退し、雪渓の取付きまでは巻き道が通っていた。取付き周辺は花が多くニッコウキスゲ・ギボウシ・シラネアオイ・ショウジョウバカマなどが咲いている。一服する。

アイゼンを付けず雪渓に乗る。雪は夏模様で締まって硬い。快適に歩を進める。2つほど急斜面を乗っ越したところでアイゼンを着装する。マヤクボサワ雪渓との出会いで先行の夫婦を追い越す。

雪渓が細くなり水流が迸っている。アイゼン無しの夫婦が夏道を辿っている。危なっかしい足さばきの中高年の団体が降りてくるので通過するまで待つ。一日の融雪が多い様子で赤のリード線上のトレースはシッカリ残っていない。
爺・鹿島槍方面 針の木・立山方面
爺・鹿島槍方面
針の木・立山方面
アイゼンを利かしながら高度を稼ぐ。振り返れば針の木から爺ヶ岳に続く稜線が綺麗に望まれる。急坂を登り詰め、針の木峠に達する。

蓮華方面は雪がないことを確認しアイゼンを外す。針の木小屋では小屋の人は屋根に布団を干していた。展望が開け北アルプスが一望となる。ザックを食料のみにして蓮華岳を目指す。

急坂を登ると蓮華岳の前峰が現れる。道は緩やかであるが直射日光が当たる。やっとのことで前峰を乗り越すと石屑の本峰が現れる。辺りはお花畑となりキバナシャクナゲ・チングルマ・ハキサンイチゲチ・シナノキンバイ・コケモモ・アオノツガザクラなどが咲いている。花期には若干早い様子であったが白い岩屑帯の一面にコマクサが群落を成していた。
槍・裏銀座 山頂
槍・裏銀座
山頂
この辺りからバテ気味となり、本峰まで辿る距離が長く感じられる。祠の数メートル先に三角点の山頂があった。眺望は素晴らしく北アルプスの南から北まで望まれる状態となった。北は針の木・爺・鹿島槍・五龍・白馬へと後立山の稜線が続き、西は針の木〜爺の背後に大きな雪渓を抱いた剣岳が聳えていた。南は穂高・槍・大天井・燕・餓鬼・野口五郎・薬師・烏帽子などが望まれ、眼下から七倉・船窪・烏帽子へと厳しいアップダウンのルートが伸びていた。東側は雲で覆われていた。山頂で家に電話し、昼食を摂りユックリ寛ぐ。

帰路に就く頃から雲が湧き朝の眺望は失われていった。コマクサなど高山植物の撮影モードとなる。硬い夏雪は自信がなくアイゼンを付ける。雪渓では一時ホワイトアウト状態となるが、雲の下に出て視界が戻る。快適に雪渓を下り取っ付きで一服する。

往路、針の木峠まで同行した夫婦とトンネル前から駐車場まで談笑する。

大町公営の風呂に入り帰途に就く。駒ヶ根SAで車から出るとムンとした暑さであったが、木曽三川公園では涼しげな風が吹いていた。


蓮華岳の草花木

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