焼石岳

焼石岳
焼石岳

【日 時】2001年 8月17日(金)
【天 候】晴れ
【山 名】焼石岳(1548m)
【山 域】岩手
【ルート】 (6:10)登山口--(6:55)五合目--(8:05)7合目--(9:20)9合目--
(10:00)焼石岳山頂--(11:20)東焼石岳--(12:00)9合目--
(13:25)6合目(渡渉点)--(14:05)見晴台--(14:45)登山口
【所要時間】8時間25分
【メンバー 】二人


焼石岳は秋田・宮城・岩手の県境に位置する山で二百名山である。今年のGWに尿前からアプローチしたが雪で引き返した経験がある。大袈裟に言えば今回はそのリベンジとなろうか。

国道397を走らせ焼石岳登山口の標識に従う。ダート道の終点が三合目登山口で20台程度の駐車場と簡易トイレがある。登山準備をしていると、沢靴スタイルの人が到着し、早足で出発していった。

最初は刈り取られたネマガリダケの坂道が続く。4合目の大根沢あたりから傾斜が緩やかになる。昨日手に入れたコースタイムの標記された案内書を忘れたことに気付く。捲き道を右に見送り、緩やかな坂道をひと登りすると5合目の釈迦懺悔に到着する。焼石岳と思わしき山稜が遥かに高く望まれる。休憩する。
放牛跡 九合目の稜線
放牛跡
九合目の稜線
一旦下り、展望台を右に見て更に下りとなる。川音が聞こえ急坂を下り、渡渉する。帰路の登り返しが辛くなりそうだ。平坦な川沿いの右岸の道を遡る。左に直角に曲がる。六合目の与冶兵衛を越え左岸に渡る。川沿いのを離れ坂道をひと登りする。平坦な道を進めば湧き水の流れる柳瀞に到着する。木陰で休憩する。

このコースは私達の足では2合目おき位に休憩するのがよさそうである。道は概ね川沿いに通っており、暫く進むと高い木が無くなり、直射日光が注ぐ。私の地図では「放牛に注意」の表記があるが、今は牛は飼われていない様子であった。勢い良く迸る「命の水」を口に含む。焼石沼から焼石岳の標識を右に見送る。辺りはツリガネニンジン・ハクサンフウロ・ノアザミなどのお花畑の様相となる。白いウネバチソウが実に鮮やかである。坂道の傾斜が増す。焼石沼の背後に三界山が望まれる。水音が途切れ急坂となる。九合目の稜線に到達する。東側の展望が開ける。ギボウシの咲く窪地の彼方に早池峰山と薬師岳が望まれる。休憩する。

岩の間にある焼石神社を左に見る。大きな岩場帯となり、足元の注意を払いながらの歩行となる。眼前に迫る頂きになかなか着かない。岩場帯を抜け最後の坂道を登り山頂に到着する。

人気の山で山頂には十数人の人がいた。視界は申し分なく、北には岩手山が大きく聳え西に続く連嶺の端に秋田駒ヶ岳のコブが望まれた。東北には早池峰山と薬師岳が見事な三角形を成していた。東に山頂が平坦な山が望まれたが同定は出来なかった。南は栗駒山が望まれた。その西方の山は神室山であろうか。食事タイムとし寛いでいると、南からヘ北へリコプターが飛んでいった。
焼石沼 山頂にて。東焼石とヘリ
焼石沼
山頂にて。東焼石とヘリ
焼石平を散策して九合目に廻ることにする。横岳方面に下る。山頂から西に伸びる山腹に雪渓があり、ハクサンイチゲを手前にカメラに収める。分岐から少し進むと木道となり左に泉水沼を見る。尿前方面からのファミリー登山グループと出会う。分岐を左に取る。この辺り一体が焼石平で満面のお花畑となる。東に派生する緩やかな道を登り東焼石岳に達する。

横岳〜焼石〜南本内へと続く山並みが一望のもととなる。南本内の山腹は雪渓が残っていた。東は六沢山が望まれ、沢登りを終えたグループが夏油温泉へ下って行った。

時々現れる、地塘を見ながら快適に歩を運ぶ。九合目には登ってきた登山者が寛いでいた。命の水までは花を楽しみながら下る。赤い小さな実をつけた木があった。樹林帯に入り渡渉点で一本入れる。キツイと覚悟していた五合目への登り返しは意外とアッサリとクリアできた。展望台で一息入れる。駐車場は車で一杯になっていた。

駐車場から10分のジュネス栗駒の湯で汗を流す。鬼首(オニコウベ)で宿をとりここでも湯に浸る。

18日は最終日で船形山に登る予定であったが、宮城県は雨で山は諦める。鬼首は地獄巡りをしたが、アブの群れに襲われ車へ緊急避難となった。鳴子は「こけし関係」は時間が早く,尿前の関を訪ねる。 芭蕉の「蚤虱馬のしとねの歌枕」はよく知られた句である。この句を呼んだ尿前は焼石岳の東の登山口の尿前だと私は思っていたのだが・・・。東北での芭蕉の扱いに比較して、三重ではこの様な史跡はあまり見掛けない。帰路、福島では磐梯山が望まれ、新潟では快晴になっていた。一日車を走らせ無事帰宅する。


追記:摩耶山ではアブとハエのような虫が車中に入り脛の裏を噛まれ、腫れれあがってしまいました。初めて遭遇する虫で、最初は対処に戸惑いました。宿泊先の主人の話によるとその地方では「つなに」と称して、高地の清流に多く、暖かいものに向かってくる性質があるとのことでした。事実、車のマフラーの廻りをブンブン飛んで、ドアを空けると一斉に車内に飛び込んできました。6月〜8月中旬に発生するとのことで、旅行中ほとんどの場所で見かけました。
この虫についてご存知の方がいましたら教えて下さい。


上記の文を東北のMLに投稿したところ、「アブ」という回答を得ました。「アブ」については種類が多く地域によって呼称も異なるとのことでした。「コシジロウ」、「目白アブ」とも呼ばれているそうです。



焼石岳の草花木

囲炉裏村トップページへ      ホームページにもどる