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【日 時】 | 2001年 9月22日(土) |
【天 候】 | 晴れ |
【山 名】 | 蝿帽子嶺(1037m) |
【山 域】 | 岐阜 |
【ルート】 |
(11:15)登山口[徒渉点]--(12:20)903ピーク--(13:35)山頂-- (15:05)943ピーク--(16:20)登山口[徒渉点] |
【所要時間】 | 5時間05分 |
【メンバー 】 | 単独 |
右腕の状態がハッキリしないので今週も近場を選択する。家用を済ませていると遅い出発になる。天候は快晴で寒気も入り登山日和となった。何時もの堤防の道路には彼岸花が咲いていた。能郷からの細いカーブの続く156号線を走らせる。屏風山に行くつもりでいたがゲートから歩き出すと時間が掛かると思われたので、蝿帽子嶺に変更する。温見峠へ進むと右手に「史跡 官道這法師峠道」の標識が現れる。 空き地に車を停め出発する。対岸の左上部に伸びる稜線がルートになっているはずだ。いきなり渡渉になる。雨後のため、水量が多く流れも早い。濡れずに通過することはできないと判断する。数メートルの川幅で膝上程度であった。川底で足場を確かめながら徒渉する。 取っ付きにはホホ擦り地蔵がある。赤テープを辿りながら急な薄い踏み跡を辿る。本日は神経を使うトレールを辿ることになると覚悟しながら登って行くと明瞭な踏み跡に出会う。ジグザクに切られた道は急な箇所はなく足に負担が掛からない。所々草に覆われているが、左に川音を聞きながら快適な登行となる。1時間ほど登り詰めると川音が消え稜線に出た感じになる。休憩する。
今までの平坦な道と打って変わって一気の急坂になり木を掴みながらテープを追う。ひたすら高みを目指すとヤブっぽい稜線に出る。帰りのために木の目印を付ける。右に道をとり山頂に進む。意外と緩やかな道で踏み跡もハッキリしている。ヤブを掻き分け山頂に到着する。 山頂はこのコース唯一の開けた箇所であった。眺望は西側に180度開け、辿ってきた尾根や根尾西谷川を挟んだ山々が望まれた。眼前に能郷白山が望まれ南方に高屋山・岩岳・アンテナの小白木山などが望まれた。期待していた屏風山は木に遮られていた。 来た道を引き返し蝿帽子峠を目指す。道は稜線の左をトラバース気味に付いていたが、目印の木は何時の間にか通り過ぎていた。稜線を暫く進むと青いビニール袋があった。更に先に進むと「気ーつけて、登ってみねの」と書かれた福井山歩会の木の標識があり左下に降りるようにテープがあった。峠は稜線上にあるはずだと思いザックをその場所に起き稜線を辿る。稜線には踏み跡は無く、大きな桧が続いていた。
山腹を捲く古道を辿り帰途に就く。踏み跡は薄れ、この道もやがて自然に帰る日が来るのだろうか。派生する尾根を一つ通過する。意外と時間が掛かり、細い水場を2つほどやり過ごし取付きに到着しホッとする。943ピークの捲き道手前で休憩する。 ルートファインディングの必要もなく落ちている木の実を拾いながらユックリ降りる。1ピークよりジグザクの道を忠実に辿る。川音が大きくなり植林帯の中に入り川辺に達する。ホホ擦り地蔵から川上に数十Mの所に降りていた。少し下り適当に渡渉する。車のところに戻る。 薄墨温泉を訪ねるが料金1000円のため、パンフレットのみを貰って帰途に就く。 それにしても、古くからの峠道は足に負担を掛けない道で、ルートの選択など素晴らしいものであった。幸いにも尾根に作られたこの道は崩壊する場所が少なく現在まで生き続けている。今後、登山者など山に人が入らなくなると自然のに返ってしまうのであろうか。奥美濃を愛した故酒井氏はこのような峠を訪ねていたのであろうか。 |