トガス

トガス
トガス

【日 時】2002年 4月14日(日)
【天 候】
【山 名】トガス(1076m)
【山 域】岐阜
【ルート】 (10:10)林道--(11:10)取り付き--(12:24)山頂--
(12:45)ピーク--(14:21)ホハレ峠--(15:00)林道
【所要時間】4時間50分
【メンバー 】単独


本日はおだやかな気候の予報で、久しぶりに残雪の山を目指す。高丸か烏帽子に登るつもりで出発する。いつものルートで長良川から揖斐川右岸の道路を遡る。堤防周辺にはまだ菜の花が咲いていた。久瀬からは迂回路もなくスムーズに坂内に入る。R365線は広い道路の部分が多くなっていた。夜叉ヶ池方面の林道に入るがイビデンダムの手前で鎖が張られ通行止めになっていた。残雪の山が高く望まれるが、高丸と烏帽子は諦め、他の山を考える。

オオダワかトガスを考えるが、近くで山行時間の短そうなトガスに行くことにする。国道の分岐まで戻り、川上浅又川に沿う林道を遡る。橋を渡った川左岸では地元の人がバーベキューをやっていた。林道は荒れ気味で落石が散乱し、雪が道を蔽っているところもあった。大きく山腹を捲いて暫く進むと雪が完全に道を塞いでいた。広場に車が一台停っていたのでその横に駐車する。

右に谷音を聞きながら林道を辿る。日差しが強く冬の身支度をしてきたので暑い。ナカマタ谷のドン詰まりで雪が道を塞いでいる。雪解の水音に春の勢いを感じる。バッコウヤナギには虫が群っていた。湧谷山方面に続く林道を右に見送る。

南に目をやれば残雪の金糞山が高く大きく望まれる。大きく右に曲がる辺りから残雪のオオダワが望まれ目指すトガスも立派な山容を現す。ホハレ峠の分岐を左に道を取る。林道が山腹の南面から北面に変わる辺りから雪が道を蔽う。対面に蕎麦粒岳が顔を出す。大きくカーブをとり少し進むと青い軽トラが雪の中に横転していた。林道が整えばこの辺りまでが車が入れることを認識する。

登山口が判らず、暫く進み、雪が付いているところから適当に取り付く。直ぐに笹薮に突入し、一本入れる。下からケタタマシイ声を立てながら速い速度で数羽の鳥が飛んで行く。鞍部になるこの部分が通過のポイントになるのだろうか。後続の一羽が目の前の木に数秒留まり飛んで行った。

稜線の笹薮の薄そうなところを選ぶ。(これはあまり良い選択ではなかった。帰路、雪は東面の谷間に多く付いていた。)笹は立ち気味で手強く行く手を阻む。ヤブの中にも雪が残っているところもあるがまた笹ヤブとなる。

大きな雪面に出る。快適に雪の斜面を登る。振り返ると蕎麦粒岳が大きく聳えている。この方角からこの山を見るのは初めてだ。斜面上部になると雪が消え、また笹薮となる。上方でカサカサ音がする。当初は風音だと思っていたが、何やら下ってくるようだ。よく見ると笹の中に毛並みが黒く動くものがある。体調1Mほどのカモシカであった。運悪く私の登る方向から降りてきたので、やや大きめの声を上げる。
オオダワ 蕎麦粒岳
オオダワ
蕎麦粒岳
笹薮が一段落すると今度は濃密な木のヤブとなる。木は細めだが中々手強い。暫く木と格闘しながら登ると山頂直下の雪田に出てホッとする。ステップを切りながら快適に歩を進める。

冬木立の中で大きな木に括られている標札があった。「烏帽子山1242M 2000。8.15 京都XX会」と書かれた標識が傍に落ちていた。ロケーションは申し分なく、ユッタリと雪を抱いた能郷白山・不動・千回沢などが望まれる。間近に蕎麦粒岳・オオダワの大きな山塊が迫る。

木々の間から秀麗な山容の高丸・烏帽子が望まれ、その姿を見るため稜線を辿る。稜線は雪の回廊となっていた。近くのピークまで達するが前途が長いことを認識しここでまでとする。休憩を取る。日光が強い。この雪の山頂で番いのチョウチョを二組見かける。

来た道を引き返すが東側の方が雪がシッカリ付いている。雪が付いている所を選びながら下山となるが、最後は笹薮に突入となる。林道脇にはイワウチワ・タムシバ・シャクナゲ・スミレなど綺麗な花で賑わっていた。


トガスの草花木

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