天塩岳

天塩岳の白いコマクサ
天塩岳の白いコマクサ

【日 時】2002年 8月 9日(金)
【天 候】
【山 名】天塩岳(1558m)
【山 域】北海道 北
【ルート】 (5:10)天塩岳ヒュッテ--(5:45)新道連絡路分岐--(6:10)旧道分岐--(7:00)水場--
(8:30)前天塩岳山頂--(9:45)天塩岳山頂--(10:20)避難小屋--
(11:50)新道分岐--(13:00)天塩岳ヒュッテ
【所要時間】7時間55分
【メンバー 】単独


今年の夏休みは北海道の山旅を計画していた。ハイシーズンこの期間はフェリーの予約が始まる2ヶ月前に予約をしておかなければならない。電話連絡でも予約はできるが、この時期は電話が殺到するため、繋がりにくい状態になる。3年前にもこの時期に予約をしたことがあるが、予約を確実にするためには代理店の前に並ぶ必要があることをスッカリ忘れていた。取り敢えず8月6日から8月19日の予約が取れたが、これでは有休を4日取る必要がある。ネットで予約状況を確認し、なんとか8月7日から8月19日の期間にする事が出来た。

仕事を終え、慌しく荷物を車に搭載し、20時頃家を出る。敦賀には22時頃到着。フェリー乗り場は人で溢れていた。食料や洗面セットなどを持ち込み、風呂を浴びて就寝に付く。北海道はズーと梅雨のような天候が続いており、航行中はテレビの天気予報ばかり気にしていた。東北から北海道南部に前線が停滞していたので、最初の山は今回予定の山の北に位置する天塩岳に向うことにする。

定刻に小樽に到着する。船着場の近くで食事を摂る。高速に乗り、旭川北で降りる。R39を走り愛別から道道101に入る。於鬼頭峠を越え、少し下ると天塩岳の案内板があり、戻るように右折する。すぐダート道になる。天塩岳ヒュッテまでxkmの標識が現れ、それに従い進む。林道の終点に天塩岳山荘の案内板があり大きな駐車場があった。仮眠する。

朝起きてみると大きな駐車場、キャンプ場、山荘、トイレが完備した立派な施設であった。山荘の奥に札幌ナンバーの車が駐車しており山荘を利用している人がいた。2階建ての山荘の1階に彼らはいた。「おはようございます」というと「はやいね。一服していったら」と返ってきた。先方は起き出したばかりの様子で遠慮して2階を覗く。畳敷きの贅沢な山荘に見えた。

予報通り始めから雨模様で、雨具を着込んで出発する。車でも走れそうな広い道路を進む。橋を渡る。川は増水している様子で流れが早い。暫く進むと新道連絡路との分岐になる。真直ぐ進むが、帰りは新道連絡路を降りて来る予定だ。木の橋の掛かる沢沿いの道となる。連日の雨で水嵩が上がっている様だった。広めの道を電光を切りながら緩やかに登る。旧道分岐を右に見送った辺りから急坂になる。一服する。
天塩岳ヒュッテ 増水した川
天塩岳ヒュッテ
増水した川
少し登ると低木帯となる。霧雨のガスで遠望は全く効かない。トラバースルートの案内を右に見送り前天塩に向かう。焼けた跡のハイマツ帯となる。ここからの天塩岳の眺望を期待して来たのだが・・。やや意気消沈しながら前天塩に向かう。ふと足元を見るとコマクサが咲いている。しかも良く見慣れたピンク色のコマクサに白色(黄?)のコマクサが混じっている。私にとってこの白色のコマクサに出会うのは初めてで、雨の中を登ってきた褒美のように思われた。

感激の頂きを後に、やや風のある霧雨状態で細めの尾根を下る。トラバースルートと出会い、天塩岳の登りに掛かる。雨に打たれた黄色い花やコケモモの赤い実が瑞々しい一方、盛期を終えたシャクナゲの白い花弁が水のなかに溶け入りそうに咲いていた。鈴を鳴らしながら単独行が下山してくる。この日出合った登山者はこの人のみであった。ハイマツ帯の急坂を登り切ると渚滑川ルートの分岐と出会い山稜に一角に達する。暫く進むとウメバチソウなどのお花畑があり、ひと登りで山頂に達する。

風の吹き揚がる霧雨状態となり、三角点・山頂標識などカメラに収め、すぐに山頂を後にする。急な岩場とハイマツ帯を降りると、風も治まり笹のゆるやかな道となる。先程の単独行の足跡が続いている。1時間ほど歩いたところで三角形の天塩岳避難小屋が2棟建っている。中に入り雨具を脱ぎ、ユックリ昼食を取る。木の床のコザッパリした気持ちの良さそうな部屋であった。霧雨は治まりそうにない。
ハイマツの焼け跡 避難小屋
ハイマツの焼け跡
避難小屋
小屋をあとにすると、なだらかな登りとなり円山山頂に着く。お花畑は花期は終え、コケモモの赤い実が成っている。ハイマツから樹林帯に入る。新道の連絡路分岐までは意外と長く感じられた。ここからは一気の下りとなる。谷音が聞こえ暫く下ると朝の道と合流する。山荘では朝の泊まりの人が帰り支度をしていた。どうやら山登りではなかった様子だ。

帰路、道道101に出るまでの林道でエゾジカに会う。愛別からR39を走らせ、明日予定のニセイカウシュッペの近くの上川に宿を取る。


天塩岳の草花木

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