石狩岳

石狩岳
石狩岳

【日 時】2002年 8月13日(火)
【天 候】
【山 名】石狩岳(1967m)
【山 域】北海道 東大雪
【ルート】 (5:40)登山口--(6:25)取り付き--(7:30)ニぺ見の座下--
(9:00)分岐--(9:45)石狩岳山頂--(10:40)分岐--
(11:40)ニぺ見の座下--(13:15)登山口
【所要時間】7時間35分
【メンバー 】単独


「もはや日暮れであった。闊葉樹のすき間にちらついていた空は藍青(らんせい)に変わり、重なった葉裏にも黒いかげが漂っていた。進んで行く渓谷にはいち早く宵闇がおとずれている。足もとの水は蹴立てられて白く泡立った。が、たちまち暗い流れとなって背後に遠ざかった。深い山気の静寂がひえびえと身肌に迫った。」本庄陸男著の「石狩川」の冒頭の一節である。日本海に注ぐ大河石狩川は東大雪のこの石狩連峰にその源を発する。

本日は予報は雨で、予定通り石狩岳にするか、オッパイ山に登るべきか、はたまた休息日にするか、躊躇した。いつもの時間に起床し、5時に宿を出る。予報通り晴れそうにはなかったが、雨は降っていなかった。前日、登山口を確かめに来た時、多摩ナンバーの人が明日登る予定でテントを張ると言っていた。兎に角、登山口まで行って決めることにする。登山口では朝早く出ると言っていた昨日の人が出発準備をしていた。私も準備をしている間にまた一台車がやってきた。新潟の人で昨日は雄阿寒・雌阿寒に登って来たと言う。本日、雨に当たることは間違いない。シュナイダーコースを登り切ることを目標とする。雨具を着込んで出発する。

すぐに橋を渡り、川の右岸の平坦な明るい林に道を辿る。45分ほど歩いたところが、シュナイダーコースの起点となる。「シュナイダーコース 20周年記念 1986?年」の標識がある。一気の急坂となり、笹が覆い被さり雨露が滴る。
登山口 シュナイダーコース起点
登山口
シュナイダーコース起点
後から登って来た新潟の人は雨具ナシで素早い足どりで追い越していく。かなりの健脚者で登山歴も有りそうだ。笹が途切れる辺りで、一旦傾斜は緩む。「ニペ見の座」では霧雨で視界はなかった。この辺りから白化した木の根を掴みながらの急坂となる。壁のようなところに木の根が張り付いて非常に歩きにくい。

「かくれんぼ岩」辺りからダケカンバ帯となり高山の様相となる。下から雲が吹き上がっているが山稜付近が望まれる。張り付く木の根に注意を払いながらの喘登となる。傾斜が緩み意外とあっけなく音更・石狩の分岐に達する。ここで休憩するつもりだったが、風が吹き抜けていたので、少し下った鞍部の風下で休憩する。道端には石で囲まれたコマクサが咲いている。

石狩岳に向かうと先に出発した多摩ナンバーの人が下山してくる。風の強い箇所が2箇所ほどあり、山頂の位置を教えてくれる。ひとピーク越えると、新潟の人が降りて来る。「この天気では音更はやめた」と言って降りて行った。風の吹き揚がる東斜面はお花畑になっていた。
音更・石狩の分岐 石狩岳
音更・石狩の分岐
石狩岳
山頂は風が強く、視界はなくガスが掛かっていた。北海道に来ている会社の同僚にメールを打つ。時々近くの山の稜線が見えていた。暫く居たが視界か良くなる兆候は無く下山する。

下山中、お花畑で福島から来たという登山者と出会う。私の場合、下りの方が足を使うのでユックリ降りる。治まっていた空も完全な雨模様となる。お花畑で擦れ違った福島の人がシュナイダーコースの中間辺りで追い越していく。本日のこの山の入った登山者は私を含め4名であった。私以外は何れも道外で健脚者であった。彼らは翌日ニペに向かうと言っていた。

シュナイダーコースを降りホッとするが、ここからも長く感じられた。駐車場に戻ると、新潟の人がいた。雨続きで濡れた着物のため、車が臭いので、川で洗濯を終えたとのことであった。

明日は芦別岳に登る予定で、岩間温泉には寄らず、道なりの幌加温泉で汗を流す。糠平湖で芦別岳の「ふれあいの家」に予約を入れる。上士幌から清水に狩勝峠を越える。帯広側は霧雨だったが、富良野側は雲はあるが雨は降っていなかった。山部の「ふれあいの家」で宿泊となる。


石狩岳の草花木

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