小蓮華岳・雪倉岳

雪倉岳
雪倉岳

【日 時】2002年 8月31日(土)
【天 候】晴れ
【山 名】小蓮華岳(2769m)・雪倉岳(2611m)
【山 域】新潟・富山
【ルート】 (6:10)蓮華温泉--(7:55)天狗の庭--(9:05)白馬大池--
(11:00)小蓮華岳--(12:15)分岐--(13:50)雪倉岳--
(14:20)雪倉岳避難小屋--(15:15)分岐--(18:05)橋--(18:50)蓮華温泉
【所要時間】12時間40分
【メンバー 】単独


白馬岳から北の栂池新道に二百名山の雪倉岳があり、北東の白馬大池への稜線上に新潟県の最高峰、小蓮華岳が存在する。栂池から小蓮華岳・雪倉岳に登る予定で出かける。夜間高速を走らせ24:00頃栂池のスキー場に着くが、栂池高原までは車では行けずゴンドラを利用して下さいとの案内がある。ゴンドラの始動時間は遅いと予想し蓮華温泉から登ることに変更する。1999年10月朝日岳に登ったことがあり、蓮華温泉は知っているとタカを括っていたが、入口を間違え大峰峠方向へ向かってしまう。国道に戻り標識を確かめ、林道を二十数キロ走らせ蓮華温泉に着いたのが3時20分。バタンキューで熟睡に入る。

外の人声で目覚める。横の車の人も準備を始めている。パンを腹に突っ込み、身支度を整え出発する。山頂付近に雪田を抱いた朝日岳が望まれる。小蓮華岳の登山口は宿舎の裏手で、蓮華七湯の温泉巡りの案内もある。少し進むと朝湯を浴びた様子の夫婦連れが降りて来る。帰りの温泉が楽しみである。

整備された森林帯の中の道を徐々に高度を稼いでいく。葉っぱの樋から水が流れているところで休憩し、朝食の続き。木の間から対岸に聳える雪倉岳が望まれる。朝日岳と蓮華温泉の間をヘリが飛んでいる音が聞こえる。同じような道で急登はなくユックリと高度を揚げていく。1時間45分程で見晴らしの利く天狗の庭に着く。天候は申し分なく、雪倉、朝日から日本海に伸びる栂池コースや、採掘された青海黒姫山が望まれる。眼下には帰りに予定している下山コースが伸びている。

コースはズーと山腹を横切るように取られている。重い荷物の若い下山者と行き交う。ハイマツの低木帯となりガラ場が現れる、斜度が緩むと稜線に達する。青い白馬大池と赤い屋根の白馬大池山荘が飛び込んでくる。山荘でトイレを利用し暫し休憩する。
白馬大池と山荘 小蓮華岳へ
白馬大池と山荘
小蓮華岳へ
人気のコースの様子で沢山の人が下山して来る。振り返れば頚城の山塊が望まれる。完全な石屑のガラ場帯となり、ユックリ息を整えながら登る。小蓮華岳への中間辺りに小ピークがあり十人ほど休憩している。東の眺望が開ける。杓子岳・白馬岳も顔を覗かせる。少し下り、石屑の喘登となる。杓子岳・白馬岳の間から剣・立山も望まれる。喘ぎながら何とか山頂に達する。天に剣先を向け、剣を象ったものが建っている。先も長いが既にかなり足を使った感じだ。北側は雲も無く、眺望は素晴らしい。栂池新道に並ぶ雪倉岳、朝日など山々や富山側の日本海の海岸線も望まれる。南側は雲がやや掛かり気味になるが白馬、杓子、鹿島槍や槍ヶ岳も見える。

少憩の後、三国境に向う。目指す雪倉岳への道程も長そうに見える。平坦な道を進み、大きく下る。時間も遅いので白馬岳には行かない。雪倉岳への道も見えているので、少し登り返し、適当に右に曲がる。すぐに三国境から降りてくる道と出会う。勿体無いほど、ぐんぐん高度を下げる。振り返ると白馬岳・旭岳が大きく、右には岩屑で構成された小蓮華岳が望まれる。登り返しのピークに居た2人に蓮華の分岐を尋ねる。「100Mくらい下」との答え。分岐には登山者が一人休んでいる。蓮華温泉8KMの標識がある。
杓子岳・白馬岳 白馬岳
杓子岳・白馬岳
白馬岳
少し休憩し、ヘッデンなどをデポし、先を急ぐ。鉢ヶ岳の山腹を捲くようにルートが刻まれている。ここでもかなり高度を下げた後、登り返しとなる。お花畑の様相を呈しているが、撮影はなるべく帰路にする。登り返し、丘を越えると、風の通りそうな石の裸地に花期を終えたウルップ草があった。なだらかに下り、積石で囲まれた雪倉岳避難小屋に着く。中には誰も居なかったが、シュラフが敷かれ、今日宿泊予定者が居る事を示していた。

雨具をデポしザックを食料のみにして雪倉岳に向かう。少し登り、男女の下山者と言葉を交わす。朝、蓮華温泉を出て朝日岳を廻ってきて、避難小屋から踏み跡を辿り、分岐からの道に降りるとのことであった(この道は冬の道として利用されていると言っていた)。あたりはトウヤクリンドウ・ナツムシソウなどが咲いている。一気の登りとなるが、やや荷物が軽くなった分、足も運ぶ。傾斜が緩み山頂への道となる。残念ながら高い山頂部分は雲が掛かり、朝日岳方面は見えない。眼下には広大な森が広がり、蓮華温泉の赤い建物が望まれ、帰路も大変そうに思えた。
旭岳 雪倉岳山頂
旭岳
雪倉岳山頂
山頂標識などカメラに収め帰路に就く。避難小屋に戻ると2人が寛いでいた。一人は大きな音でラジオを掛けてマットの上で寝転んでいた。小屋すぐ傍に水場があった。分岐への登り返しも厳しいと考えていたが、撮影などしながら進むと、意外と簡単に分岐まで達した。辺りを注意して見ると道から離れたところにコマクサが咲いていた。

予定より時間的に少し早く感じたが、ここからが長かった。今通ってきた雪倉への道を対岸に見ながら、茶けたガラ場の赤いペンキマークを辿りながら大きく下る。こちらの道はあまり歩かれていない様子で踏み跡もやや薄い。谷間に水音が聞こえる辺りでペットボトルに水を満たす。地図にある鉱山跡はシッカリ識別できなかった。途中には沢が幾つかあり、それらを越えて行かねばならなかった。避難小屋から雪倉沢の下降は結構ハードそうに見えた。沢の傍らには花が沢山あったが、夕暮れも迫り先を急ぐ。平坦な道を暫く進んだ後、枯れた河原の中の道となる。川音が聞こえ、大きく下る。川は対岸が崩れ、荒れた様相を呈していた。崩れた対岸の中に赤のペンキマークがあった。河原に降り、ペンキマークを拾いながら少し下ると木の橋が掛かっていた。休憩する。

マーカに従い河原から登ると木道があり、暫く進むと蓮華温泉の標識があった。薄暗くなったが木道もあり、道はハッキリして、安心する。木道が続くようになり暫く進むと、蓮華温泉の明かりが見える。ヒョッコリ、キャンプ場の広い地道に出る。車のところに戻る。

かなり足を使ってしまった感じで温泉巡りはやめて山荘の湯に向かう。山荘の湯は一般客は15時までだったが、19時に入れて貰った。1時間ほどユッタリと湯に浸たり、車の中で少し仮眠する。夜間フェーンで強い風が舞っていた。

目が覚めたところで林道を下り、R147を南に走らせる。コンビニで食料を仕入れ、小谷温泉から金山登山口に車を停め仮眠する。


小蓮華岳・雪倉岳の草花木

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