薙刀山(敗退)

薙刀山
薙刀山

【日 時】2003年 3月29日(土)
【天 候】曇り後晴れ
【山 名】薙刀山(1647m)
【山 域】美濃/岐阜・福井
【ルート】 (6:15)石徹白川の橋--(7:40)和田山牧場--(8:45)野伏岳東北尾根端--
(9:35)椎高谷--(10:50)薙刀平下--(12:35)和田山牧場--
(13:55)石徹白川の橋
【所要時間】7時間40分
【メンバー 】単独


薙刀山はここ2〜3年暖めてきた山である。石徹白三山の野伏・小白は4月に入ってから登ったが、3月にこの地域に入るのは初めてである。

前日の夜、家を出る。白鳥で高速を降り、0時ころ桧峠を越える。この辺りはスキー場が多く、この時間でも車が走っていた。石徹白の集落まで降り、突き当たりを右折する。道なりに走り、突き当たりの中居神社の駐車場に車を停める。駐車場に他に車は無く、仮眠する。夜間2時頃、数台車が停まり、仮眠している私の車の近くに来てガヤガヤ声を発していた。朝起きてみると、車が4台停まって、車の間にテントが張られていた。満足に睡眠を取った気分にならず、車を石徹白川を渡ったところに移動する。朝食を摂り、準備していると、車が一台停まる。単独行でこの地域は初めてで野伏に行くとのことだった。ワカンは嵌めず取り敢えずツボで出発する。

天候は朝方は曇りで昼から晴れるとの予報だった。朝の冷え込みで雪は硬く締まり、快適な歩行が続く。スキーや靴の踏み跡があり、午後にはかなり雪が緩むと予想された。展望の利かない植林帯のジグザグの道を黙々と進む。途中、小休憩をはさみ1時間30弱で和田山牧場に達する。石碑の上部が辛うじて雪の上に出ている。展望が広がるが野伏・薙刀・大日の山頂部には雲が掛かっている。
和田山牧場 野伏岳
和田山牧場
野伏岳
ここからワカンを嵌める。平原を快適に進む。小高い丘を越え、野伏岳の東北尾根を目指して真直ぐに進む。しかし蛇行した小川に雪が落ち込み渡れず。迂回して足元を見ると片方のワカンの輪の半分が落ち、楔も2本取れていた。雪が硬くワカンには不向きの雪質だったかもしれない。二十数年前に手に入れたものだが、よくここまでもったとも思う。ワカンはその場に置いてツボで進む。

野伏岳東北尾根末端まで達するが、ここからいきなり椎高谷になっていた。谷は一気に落ち込んで、もうひとつの谷と出あっていた。谷底は雪が崩れている部分もあり、尾根を登って谷の様子を見る。しかし、ここからが大変であった。雪が緩み一歩進む毎にズボズボ埋まり体力を消耗する。少し登り、トラバースし傾斜の緩いところから雪の付いた谷に降りる。登り返しは更に大変となり、ラッセル状態となった。手と足で雪を落とし木に掴まりながらなんとか谷の反対側に登り着いた時は和田山牧場から2時間を費やしていた。

薙刀平への直登部分は雪が崩壊したので、少し北側に廻ることにする。平坦な道となるが青空が見え始め雪が更に緩む。振り返れば東北尾根の野伏岳の全貌が望まれる。植林帯を進み、右に谷が現れる辺りから尾根に取り付く。雪は緩み体力を消耗する。薙刀平直下の急斜面に達するが、このままツボ足でラッセルを続けることに限界を感じる。まだ時間もあったが体力の消耗が激しいので本日はここまでとする。
大日 芦倉
大日
芦倉
雲も取れ、芦倉・丸山・大日などの景観をユックリ楽しむ。帰路は勝手も認識していたので、牧場まで半分の時間も掛からない。広い雪原にはテントが一張り張られていた。三人のテレマークスキーが走っている。

牧場からの下りでは多くの登山者と行き交う。皆、大きなザックで和田山牧場泊のようだ。それにしても男女を問わず、皆、猛者といった人ばかリ。っと、けたたましいエンジン音が聞こえてくる。スノーモービルが通過していく。ズボズボ埋まるツボ足で車のところに戻る。

橋横の空地や中居神社の駐車場は車で溢れていた。白鳥高原スキー場から石徹白三山や北に連なる山々を眺める。

石徹白三山
石徹白三山

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