女峰山

女峰山
女峰山

【日 時】2003年 5月 1日(木)
【天 候】晴れ
【山 名】女峰山(2463m)
【山 域】日光
【ルート】 (8:00)滝尾神社--(9:10)稚児ヶ墓--(9:45)水場--(10:15)白樺金剛--
(11:15)七滝遥拝--(12:30)箱石金剛--(13:00)唐沢小屋--(13:45)女峰山山頂--
(14:25)唐沢小屋--(15:50)七滝遥拝--(16:40)水場--(18:05)滝尾神社
【所要時間】10時間 5分
【メンバー 】単独


前線が東に抜け、晴れるとの予報だったが、午前中は寒気が入り、風が強いとの予報だった。霧降高原からの赤薙山経由のルートは風と雪が懸念されるため、距離は長いが安全そうな表参道からの黒岩尾根ルートを採る。表参道から入るには車の駐車の心配があるので、滝尾神社への参道前に車を停める。この駐車場には工事関係者の車が屯していた。

身支度を整え出発する。地図を確認すると少し戻る風になっていたがよく判らなかったので滝尾神社へ行ってみる。社仕の方が朝の掃除をしていたので道を尋ねる。「少し戻ると上に揚がる道がある。登ったところに行者堂があり、その裏からが女峰山へのルートだ」と教わる。

言われた通り大きな杉木立の散策道を辿る。行者堂の前には靴が並べて置かれていた。貯水施設のような建造物を右にみて、植林帯のやや荒っぽい道が延びる。少し急な坂を登ると、一旦、林道に出てまた植林帯に入る。暫くすると暗い植林帯を抜け、明るい自然林となる。殺生禁断石碑が建っている。傾斜は緩やかだが、風も無く日差しで汗が吹き出る。稚児ヶ墓を過ぎると一面笹原となる。水場で一憩する。
鳴虫山 八風
鳴虫山
八風
振り返ると昨日登った鳴虫山がヨッコリと頭を擡げている。笹原の向こうに残雪の男体山が大きく現れる。カラマツ帯に入る。白樺金剛を右手に見て樹林帯を緩やかに登って行く。いきなり、八風というガレ場の稜線に出る。ピークを右に見て、ガレ場のトラバースとなる。このピークが黒岩のようだ。

辿り着いた鞍部が七滝遥拝で、凄い景観が現れる。赤薙山から真直ぐに切れ落ちた垂壁、女峰山の方に目をやれば火口を思わせるレッドバンドの岩壁がそそり立っている。壁の間から幾筋の滝が注ぎ、「カーン」という乾いた落石の音が絶えず聞こえる。スイスのアイガー・メンヒ・ユングフラウのベルナーオーバーラント三山が望まれるクライネシャイデックでも、美しい景観の中にこれと同じ響きを聞いたことを想い出す。
前女峰のレッドバンド 赤薙山のガレ
前女峰のレッドバンド
赤薙山のガレ
飛んでいる鳥の鳴声を真似ていると、若い10名ほどの男子のグループが降りてきた。急坂を登ると岩の混じる綺麗な笹原帯となる。笹原の中ほどで十数名の若い男女のフループが休んでいる。どうやら女子の方が捻挫した様子でエアサロンパスの臭いがする。鬱蒼とした針葉樹林帯に入り、岩の混じる急坂となる。雪がチラホラ現れ、ひと登りした箱石金剛でスパッツを着装する。

完全な雪道となる。細かなアップダウンを繰返し、ピーク(前女峰)を右に見ながらトラバース気味に進む。前方に女峰山山頂が現れ、ルートを検討しながら進む。唐沢小屋に達するが人はいない。不要な荷物を小屋に置き山頂を目指す。

薄いトレースと標識を辿る。樹林帯からザレ場に出る。ザレ場に雪はなく問題なく通過する。樹林帯の急斜面も締まった雪になっていた。ひと登りで祠のある山頂に達する。

やや霞みが掛かっているが、山頂からの360度の景観は素晴らしい。帝釈・大真名・小真名・男体へと続く大きくうねる日光独特の迫力ある山並が眼前に展開する。赤薙山ルートは神経を遣いそうな雪稜を成していた。金精峠が雪崩で不通になっているせいか白根山の雪は深そうに見えた。北に見える白い山は、尾瀬を取り巻く帝釈山・会津駒あたりだろうか。他に人は無く、ひとりで山頂の景観を堪能する。
笹原から 山頂から男体山
笹原から
山頂から男体山
下りも時間が掛かりそうで、早々に下山する。唐沢小屋までは慎重に下る。小屋で荷物を回収するが、この日の利用者はいなかった。七滝遥拝と水場で休憩しながらユックリ景色を楽しみながら下る。林道で途中で会ったグループが居り、怪我をした人の搬送の相談しているようだった。車の所に戻る。矢板の駅前で宿をとる。


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