行者還岳

行者還岳へ
行者還岳へ

【日 時】2003年 8月30日(土)
【天 候】曇り
【山 名】行者還岳(1546m)
【山 域】奈良
【ルート】 (12:15)行者還トンネル--(13:05)稜線分岐--(13:30)行者還小屋--
(14:55)行者還岳--(15:30)行者還小屋--(16:10)稜線分岐--
(17:05)行者還トンネル
【所要時間】4時間50分
【メンバー 】単独


北の方は天気が良くないとの予報で、大峰に行くことにしたのは朝8時だった。9時前に出発。鈴鹿は曇天の模様。東名阪/R24/針/榛原/大宇陀/古市と繋ぎR309に入る。勝手知ったる道で天川川合から川沿いの狭い道になる。この辺りから晴れ間が現れる。狭い道路脇にはバーベキューの車が停まっている。カーブを切りながら高度を稼ぐ。2〜3箇所で工事が行なわれていた。行者還トンネル脇でも工事が行なわれていた。駐車場は満車状態だったが下山者がいたので入れ替わる。身支度を整え出発する。

登山届けを過ぎ、均されたところ出て、左に登山口があった。一気の急坂だが、木立の中で日光は遮られ快適に登る。遅い出発で直ぐ下山者と行き交う。エリアマップでは点線となって、踏み跡はやや薄めだが、テープは間断なくある。上に登る程、傾斜が緩み、木が大きく、樹間も広く快適な歩行となる。弥山は雲が掛かっていたが、稜線もガスが掛かってきた。少憩を挟み、ひと登りで稜線に乗る。まだ大峰の主脈稜線の道は先にあると思い、暫くアップダウンの道を進むと 壊れた小屋があり、「弥山、行者還岳」の標識があった。主脈稜線に乗ったことを認識し、元来た道を戻る。分岐には3重に巻かれたテープがあるのみで標識はなかった。
石地蔵 大樹
石地蔵
大樹
大きな樹木の疎林帯で、足元は低い笹原となり、涼しい柔らかい風が吹き抜ける。天然の庭園を想起させる林を進み、ピークを幾つか越えて行く。白い石灰石のカンフェルト帯を抜ける。トリカブトが道脇に咲いている。前方に20人ほどの団体が見える。石地蔵を左に見て、送電線を横切ると行者還小屋に着く。小屋の頭上に行者還岳が望まれる。団体が立派過ぎる小屋の前で、寛ぐ。

急峻な行者還岳を左に見ながら捲道を進む。岩が崩れ掛かったところから木の梯子の一気の登りとなる。喘ぎながら登ると分岐に出る。緩やかな坂をひと登りで山頂に達する。
行者還小屋と行者還岳 弥山方面
行者還小屋と行者還岳
弥山方面
木立の中に三等三角点と修験者の錫錠があった。少し南に進むと岩壁の上に出る。弥山方面の大展望が開け、眼下に行者還小屋が望まれ足が竦む。残念ながら霞み気味で遠望は利かなかった。西にも踏み跡があったが、バリゴヤの頭、稲村ヶ岳が木の間から見える程度だった。

帰路、先ほどの団体と七曜岳から来た団体と行き交う。この団体は行者還小屋泊の様子だった。行者還小屋に立ち寄る。ログハウス風の建物は真新しく、中は下には石が敷き詰められ、トイレも清潔そうだった。私が見た他の大峰の小屋と比較して格段に立派な小屋だった。(水道の水が出なかった?)
バリゴヤの頭、稲村ヶ岳 山頂
バリゴヤの頭、稲村ヶ岳
山頂
来た道を戻る。分岐までは幾つかのアップダウンを繰り返す。分岐からは一気の下りとなる。日が暮れてからこの道に入るのは危険に思えた。下方から削岩している機械音が聞こえる。サイレンが間断し、17時を知らせる。駐車場の車は3台のみとなっていた。車のところに戻り、着替えを済ませる。

帰路は行者還トンネルを抜ける。トンネルの東側の道は広かった。快適に下り、R169に出る。以前は狭い道でカーブの連続でストレスを感じながらの運転だったが、新伯母トンネルからの道も新しくなって、快適に運転できた。

行者還トンネルから1時間足らずで大峰の稜線に達することができ、不思議な感を覚えた。庭園を想わせる疎林が展がり、自然の造形を堪能する山行となった。


囲炉裏村トップページへ      ホームページにもどる