篠山・譲ヶ葉森・大久保山・八面山・鬼ヶ城山

篠山
篠山

【日 時】2004年 1月 1日(木)
【天 候】晴れ
【山 名】篠山(1065m)・譲ヶ葉森(1016m)・大久保山(1158m)・八面山(1165m)・鬼ヶ城山(1151m)
【山 域】愛媛・高知
【ルート】 (7:50)第一展望台--(8:30)篠山--(9:00)第一展望台==
(10:35)林道取付き--(11:15)譲ヶ葉森--(11:50)林道取付き==
(14:00)林道[猪のコル下]--(14:35)八面山--(15:20)鬼ヶ城山--(15:40)林道[猪のコル下]
【所要時間】35分
【メンバー 】単独


元旦の山は三百名山でもある篠山とする。四国の中でも、私のところからは遠くに座する山で、休みの日数がなければ、中々、来られない地域でもある。

宇和島の宿を出る。津島から県道に入る。篠山まで28Kの案内がある。途中、「譲ヶ葉森」の案内を見かける。道路の片側にあり、高知側から来る場合は見落としそうだった。

出井の集落を過ぎると狭い道路となり、キャンプ施設を左に見る。篠山第一駐車場10Kの案内が現れ、林道に入る。カーブを切りながら高度を揚げる。空が薄紅色に輝き、日の出となる。登山口にはトイレ・山荘・駐車場があり、10台ほどの車が停まっていた。皆、日の出を見に出かけたようで、人声はしない。

出発準備をしていると、上の方から、けたたましい犬の鳴く声が聞こえる。見ると若者が走りながら降りてきて、その後を子犬が追いかけてきた。
「おめでとうございます」と声を掛けると、
「おめでとうございます。野良犬だよ」と返ってきた。

登山口から少し進むと、立派な休憩舎があり、篠山の説明板がある。人気の山のようで道は良く整備されている。「日の出」登山の下山者と数組行き交い、「おめでとうございます」と挨拶する。常緑木が南方らしさを感じさせる。水場を過ぎ、石段を登ると「足摺宇和海国立公園 篠山」の大きな看板がある観世音寺跡に着く。

鹿避けネットを潜る。ひと登りすると山稜に達し「不入の森」のルートと出会う。辺りには桧の老木がある。西風を受けながら石の階段を登ると、立派な社殿が現れる。山頂には三角点と伊予国・土佐国を分ける石標が建っている。少し先に進むと岩場に出る。眺望が展ける。北に尾根が伸び、対面に見えるのは譲ヶ葉森だろうか。遠望は利かないが、この辺りの山の大きさを実感する。
伊予国・土佐国を分ける石標 岩場から
伊予国・土佐国を分ける石標
岩場から
来た道をユックリと戻る。単独行と行き交い、言葉を交わす。
「おめでとうございます」
「下の子犬は、あんたのか」
「いえ、違います」
「誰か、捨てていったのかなぁ」
駐車場は「不法廃棄監視車」のステッカーを貼った車と私の車のみになっていた。心ある人が引き取ったのか、犬の声はない。

車を走らせ、朝確認した「譲ヶ葉森」の案内まで戻る。要所に標識がある。集落のある広野峠に出て、右に曲がる。開拓村に達する。白い車に小さな字が書かれている。左に曲がり林道に入る。車の轍は残っているが、作業道のようで狭く、急傾斜が多い。植林帯の中でどの辺りを走っているのか判らず、神経を遣う。やや広めの転回場所にテープと踏み跡を見つけホッとする。

車を停め、軽装で出発する。植林帯をひと登りすると鞍部に出る。譲ヶ葉森と水無山を示す標識があり、水無山山腹からのルートもあり、加塚越の直下まで車で来たことを認識する。
譲ヶ葉森 水無山
譲ヶ葉森
水無山
展望のない植林帯と潅木の境の急坂を黙々と登る。道の周辺の木は、ごく最近、刈払われたようで、切り口が新しい。ひと登りで山頂に達する。南側に出るとカヤトの中に岩場がある。霞みの中に流麗な二重のスカイランが正面に見える。先ほど登った篠山だった。稜線伝いに見える山は加塚山だろうか。風も治まりポカポカの陽気となる。鬼ヶ城山系の景観も期待していたが、北側のビューポイントは判らなかった。

来た道を辿り、車のところに戻る。

鬼ヶ城山系を走る黒尊スカイラインを目指す。広野峠から先に進むが林道の途中にゲートがあった。県道まで戻り、長野から山財ダム沿いに進む。御代ノ川林道に入る。かなり高度を稼ぐがスカイラインは遥か高い。林道が二手に別れるが、一方はゲートがある。車の通った形跡はあるが、小石の混じる荒れた酷道となる。壊れた小屋を見て、崩壊地を横切る。道路のメンテは殆どなされてないようだ。ヒョッコリ、舗装されたスカイラインに出る。鬼ヶ城山の方に車を走らせる。右手に八面山の標識があり、車を停める。

梯子を登り、右にひと登りすると猪のコルに着き、鹿のコルからのルートと出会う。笹原の坂から潅木帯を登ると大久保山に達する。三角点があり、三本杭・高月・鬼ヶ城・八面・観音など鬼ヶ城山系の主たる山が全て見渡せる。

平坦な道となり、快適に歩が進む。北面は少し雪が付いている。小高いピークを登ったところが八面山だった。ここからは三本杭が目と鼻の先に見え、山頂のアセビの木も判別できる。八面山〜三本杭の稜線や横ノ森、小屋ヶ森などポコポコしたピークが対岸に連なる。
八面山から 鬼ヶ城山の木
八面山から
鬼ヶ城山の木
猪のコルまで戻る。軽装のファミリーと行き交う。鬼ヶ城山に向かう。常緑樹の中で景観はないが、落ち葉とヒメシャラとの対比が良い。やや薄い踏み跡を黙々と辿る。山頂は景観はないが種類の異なる大木が独特の雰囲気を醸し出す。

来た道を辿り、車のところに戻る。観音山の景観、高月山の取付きなどを確かめながら、スカイラインを北に走らせる。日没も近くなったので泉ヶ森は諦め、宇和島の宿に向かう。


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