三宝山・甲武信ヶ岳

甲武信ヶ岳から西側を望む
甲武信ヶ岳から西側を望む

【日 時】2004年 6月13日(日)
【天 候】曇り後晴れ
【山 名】三宝山(2483m)・甲武信ヶ岳(2475m)
【山 域】埼玉・長野・山梨
【ルート】 (8:55)駐車場--(10:30)ナメ滝--(11:45)千曲川源流--(12:35)甲武信ヶ岳--
(13:25)三宝山--(14:40)甲武信ヶ岳--(15:15)千曲川源流--(16:15)ナメ滝--
(17:40)駐車場
【所要時間】8時間45分
【メンバー 】二人


全国的には日曜の天気は良くなるとの予報だったが、午前中は山梨は雨、長野は曇りの予報になった。本日は埼玉県の最高峰の三宝山を目指す。当初は十文字峠からのコースを考えていたが、家内の肩の状態を考え、西沢を遡り、甲武信岳からのコースとした。

韮崎の宿を出てR141を北上する。八ヶ岳連峰がクッキリを見えていたが、野辺山付近からガスが掛かり始める。川上村に入ると、一面にビニールの被さったレタス畑が広がる。梓山に入り、千曲川源流の案内に従う。細いダート道になる。薄暗い森に一面ベニバナイチヤクソウが咲いている。先に進むと大きな整備された駐車場があり驚く。以前、甲武信岳に登った時、林道に車中泊したことを思い出す。ほぼ満車状態で、空地を見付けて駐車する。

身支度を整え、出発する。ゲートを抜け、暫く、良く均された道を進む。車が一台停まっている。十文字峠の神社の分岐のところにも軽自動があった。崩壊地を抜け、高捲き気味のルートを通過する。川から大きく離れるところもあるが、又、谷沿いの道となる。百名山のせいか、道は良く整備され歩き易い。1時間半ほどでナメ滝の手前で休憩する。

台風後であろうか谷の水量が多い。「千曲川源流に至る」という標識は何度も現れるが、仲々着かない。倒木に苔が生え、深い森の様相となる。やっと水流が細り、千曲川源流に達する。女性の子供連れが筵を広げて休んでいた。私達も少憩とする。
ナメ滝 千曲川源流
ナメ滝
千曲川源流
コメツガ系の鬱蒼とした森林の中の急坂となる。本日初めての急登で息を整えながらの登りとなる。稜線に達し、傾斜が緩む。上のほうから賑やかな子供の声が聞こえる。稜線の南側に出ると、ガレ場の上に甲武信岳が望まれる。樹林帯を抜けるとから岩場になりイワガガミが出迎えてくれる。視界が一気に展がる。山頂は子供と父兄の集団登山で賑やかに昼食を摂っていた。足の踏み場も、腰を降ろす場所も無いので、そそくさと三宝山に向かう。

一気に下ると平坦な道となり、甲武信小屋からの捲きルートと出会う。突然、家内が「クマ」と声を挙げる。薄黒毛の動物が前方2〜3mを動いている。下ったばかりで、後ろ上方から子供の声が聞こえ、家内は「引き返そう」という。動物は尻を此方に向けながら少し先に進んで、苔のあるところに留まっている。良く観察すると体躯はそれ程大きくなく1m前後といったところか。声を掛けてもなかなか移動しなかったが、暫くすると、モッコリ立ち上がり、森の方に行ってくれた。顔が大きめで家内はブタのようだったと言っていた。動物の特定は難しいが、全体に黒っぽく顎鬚があり、「年老いたイノシシ」といった感じだった。
甲武信ヶ岳 三宝山
甲武信ヶ岳
三宝山
軽いアップダウンの平坦な道を進む。急な登り返しとなり、息を整えながら登る。頂きの一角に達し、傾斜は緩む。1等三角点や山頂標識のある山頂は、平坦な広場になっていた。切り開かれているが、木立で視界はない。三宝岩に行って見る。此処のイワカガミは密生して綺麗に見える。岩の上に登ると大きな展望が展がる。眼前に甲武信ヶ岳・木賊山を、連なる稜線上に国師ヶ岳・金峰山や小川山が見える。時間が経つほど晴れ渡り、天狗山・八ヶ岳連峰や南アも顔を出し始めた。ユックリ昼食タイムとする。
国師ヶ岳方面 木賊山と甲武信小屋
国師ヶ岳方面
木賊山と甲武信小屋
来た道を辿り、甲武信ヶ岳に戻る。7〜8人の登山者が居たが、皆、小屋泊まりの様子だった。充分に、景観を楽しんで帰途に就く。千曲川源流・ナメ滝で休憩を取る。谷間の木々に当たる光も眩しさを増していった。帰路の道は長く感じた。家内は久々のロングワォーキングで足が棒のようになったという。数台の車になった駐車場に到着する。朝、見たベニバナイチヤクソウの群落を確認する。

レタス畑のビニールシートに当る西日が眩しい。川上村で見馴れぬものを付けた車と行き交い、畑で農薬を撒いているのを見て散布車と合点する。日が傾き、八ヶ岳のシルエットが浮かび上がる。R141に出て、たかねの湯に浸り、疲れを癒す。長坂ICから高速に乗り、23時に無事帰宅となる。



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