馬ノ鞍峰

馬ノ鞍峰
馬ノ鞍峰

【日 時】2004年11月21日(日)
【天 候】晴れ
【山 名】馬ノ鞍峰(1177m)
【山 域】奈良
【ルート】 (6:30)三之公林道--(7:10)明神滝--(7:20)ベンチ--(8:00)カクシ平入口--
(8:40)稜線鞍部--(9:20)馬ノ鞍--(10:35)地池越--(12:15)馬ノ鞍--
(12:35)稜線下降ポイント--(14:00)明神滝--(14:35)三之公林道
【所要時間】8時間5分
【メンバー 】単独


馬ノ鞍峰は池小屋山と大台ケ原のほぼ中間点に位置する山で、前週、馬ノ鞍峰に行ったとの報告をウェブ上で見た。前日、伊勢辻山を登ったあと、R169に出て、大迫ダムから湖畔沿いの道路をたどる。入之波大橋を渡り、そのまま黒石まで行ってしまう。分岐まで戻り、二つ目の橋の分岐を戻るように右に折れ、三之公林道に入る。林道終点で登山口を確認し、車中泊となる。

24時頃、車が一台来て道路の反対側に駐車していた。夜間それほど冷え込みは無かった。6時前に起床し、パンと牛乳の食事後、前日に確認していたトイレまで移動。バイオトイレでスウィッチを押すと攪拌機が駆動する仕掛けで、北海道の江差牛山で見たものと同じものだった。ここで着替えを済ませ身支度を整える。林道終点に戻り、出発する。登山口付近をカメラに収めていると、車が2台やってきて、私の車の前に慌しく駐車していた。

コンクリートの階段を登り、川沿いの平坦な道を進む。良く整備された道だが木の橋が朝露に濡れ滑り易い。左に植林帯、右に明神谷を見ながら山腹に刻まれた水平道をタンタンと進む。30分ほどで、明神滝が現れるが帰りに寄ることにする。先に進むと河床に降り、苔の生えたベンチがある。一本入れる。
登山口の祠 明神滝
登山口の祠
明神滝
少し進むと滝を高捲くように高度を一気に揚げる。谷底には落差のある階段状の滑滝が落ちている。乗越したところがカクシ平入口。左岸に渡り、三之公行宮址。白い標杭には尊義王(小倉宮王子)が南北朝時代に潜居されたと書かれている。右岸に渡り、左に折れると尊義親王の墓。如何なる理由でこんな山の中まで入り、身を隠し、暮らさねばならかったのか、と、往時を偲ぶ。

戻り、標識に従い右岸を谷沿いに真っ直ぐ進む。左奥にテープがあり、紛らわしいが、直進方向にもテープが間断なく伸びる。急坂となり植林帯を抜け、谷から離れる。斜度が増し、ジグを切りながらの喘登となるが、直にトラバース道となり尾根に乗る。

ヒメシャラやツガ系の大木の混じる尾根道をテープを拾いながら進む。やや急な坂を乗越すと、馬ノ鞍峰から派生する顕著な尾根に乗り、北側の眺望が開ける。木の間から白髪岳が望まれ、大きな三角形を描いている。高度を揚げるに従い、冷たい北西風が抜けて行く。
三之公行宮址 ヒメシャラの尾根
三之公行宮址
ヒメシャラの尾根
台高主脈の縦走路が走り、山頂には三角点と木のプレートがあった。大木を風避けにして一本入れる。時間もあるので山ノ神ノ頭を目指す。

シャクナゲの混じるヤブっぽい細めの稜線を抜けると、落ち葉の敷き詰められたヌタ場が現れる。若干のアップダウンを繰り返し1164Pに出る。東側の眺望が展け、国見山や古ヶ丸から池小屋に伸びる稜線が望まれる。アップダウンを繰り返し、左に曲がりながらピークに出る。暖かい冬の日差しを浴び一本入れていると、下方から鈴の音が聞こえて来た。5〜6人ほどの男女グループで山ノ神ノ頭を9時頃出たと行っていた。ザックは小さく縦走ではない様子だった。
馬ノ鞍峰山頂 国見山
馬ノ鞍峰山頂
国見山
一気の下りとなり、次のピークに登り返したところで、また同じようなピークが続いていた。帰路の時間が心配になったので、本日はここまでとする。風の無い日差しのある斜面まで戻り、遥か高みにある大台ケ原の広闊な稜線を見ながら、ユックリ持って来た弁当を広げる。

帰路は勝手知ったる道で、登り返しに留意すれば、ストレスはない。先に行き交ったグループは馬ノ鞍峰手前のヌタ場で寛いでいた。縦走装備の大きなザックを担いだ7〜8名程のグループと行き交う。馬ノ鞍峰は相変わらず冷たい風が吹き抜け、そそくさと山頂を後にする。

少し下ると風は収まり、暑いくらいに感じる。尾根から下降するポイントで一本入れる。腰を下ろすと、傍に黒いケースに入った携帯電話があった。ケースの中はかなり濡れていたおり、本日、落としたものでないと思われた。電源は入らず、持ち主を示すものはなかったので、拾得物として持ち帰ることにした。

尾根道を揚々と下る。谷への急斜面には紅葉に日が当っていた。三之公行宮址の谷で食事を摂っている人を見掛ける。谷沿いに道をタンタンと進む。明神滝まで降りる。滝口から水が一繋がりに落ち、細く綺麗な流面を描いていた。

車のところに戻ると路脇には10台ほどの車が停まっていた。川の対岸には、朝、気付かなかった立派な東屋が建っていた。

着替えを済ませる。入之波温泉は車で一杯だったので諦める。来たときと同じ道を辿り、帰宅となる。


囲炉裏村トップページへ      ホームページにもどる