常念岳

常念岳
常念岳

【日 時】2005年 6月13日(月)
【天 候】晴れ
【山 名】常念岳(2857m)・前常念岳(2661m)
【山 域】長野
【ルート】 (5:05)三股駐車場--(5;20)蝶が岳分岐--(8:25)尾根端--(10:25)前常念岳--
(11:35)常念岳--(13:20)前常念岳--(14:15)森林限界--(14:50)尾根端--
(17:00)三股駐車場
【所要時間】11時間55分
【メンバー 】単独


久しぶりの北アである。前夜、三股駐車場で車中泊。夜間星空が見えていた。朝起きてみると、山稜に僥倖が射していた。車が一台増えて単独行が準備をしている。トイレで用を足していると既に出発していた。少し多めの食料にして身支度を整える。

ゲートを越え、右の斜面にレンゲツツジの群落を見ながら、鳥川沿いのダート道を進む。左の谷に導水施設を見ると林道終点になり、小屋がある。車が数台停まっている。ここが蝶が岳・常念岳登山口で辺りには地図や注意の案内板や標識がある。鉄橋を渡ると蝶が岳との分岐となる。ひと登りで蝶が岳の降雨時の迂回路の標識がある。モミ・トウヒ系の大木が鬱蒼とした針葉樹の森を形成している。辺りは背丈の高い笹原で足元は落葉の絨毯になっている。傾斜が増し、電光を切りながら登って行く。白地に赤で「三股2k、常念5.2k」と書かれたプレートがある。一服していると上方でガサガサと音が聞こえたので、鈴を鳴らす。

ジグザグと道は伸び、喘登となる。2度ほど休憩する。虫が口や耳に纏わりつき煩く感じる。尾根に出ると「三股3.1k、常念4.1k」の白いプレートがある。平坦な道になり、倒木や雪も現れる。コンクリートの開けたピークを越える。ミツバオーレン・イワカガミが路脇に咲いている。取り付きで休憩していると、単独行が軽快な足取りで登って行った。

ひと登りで森林帯を抜け、陽射し除けに手拭を頬かむりする。ガスの中から時折、雪山が覗く。急坂となり、ゴロゴロとした花崗岩質の大岩の間を縫うように進む。時々ガスが晴れ、遥か高くにピークが望まれ、喘登となる。赤い屋根の石室避難小屋が現れる。前常念岳は一等三角点があり、標識のようなものは無かった。ガスで視界はない。
三股登山口 石室避難小屋
三股登山口
石室避難小屋
傾斜が緩むが大石で歩き難い。常念小屋との分岐を見て、2ヶ所ほど柔らかい雪道を通過する。東側から絶えずガスが湧き常念岳は見えない。右に捲き常念小屋からの稜線ルートと合する。女性が常念小屋の方に下山していった。一気に視界が展け、残雪の槍ヶ岳が飛び込んできた。西側に雲はない。気を入れ直し、最後の登りとなる。

山頂には木の祠があった。丸石の上にアーチ状の方向指示棒が埋め込まれ、山岳説明板があった。眼下に上高地からの深い谷を挟んで、残雪を抱いた穂高〜槍のスカイラインに青い空が映えている。乗鞍・焼・前穂・奥穂・北穂・キレット・南・槍・蓮華・鷲羽・黒・野口五郎・大天井・横通と稜線から西の眺望は申し分ない。槍沢や涸沢はまだシッカリ雪が残っているようだった。東側からは雲が湧き蝶ヶ岳方面は見えない。やや体力を消耗したので蝶ヶ岳には行かず、家にメールして、下山に掛かる。
大天井・横通方面 常念岳山頂
大天井・横通方面
常念岳山頂
雲が消えた時を狙って常念岳をカメラに収める。ライチョウが岩場の上に悠然と立っていた。赤い鶏冠を有し、体毛は白から黒への羽換時期の様子だった。イワヒバリが雪渓の上で鳴いていた。鳥の種類はは結構多く思えた。前常念の避難小屋に立ち寄る。

岩場帯を一気に下り森林限界へ辿りつく。雨の心配は無くなった。森林帯をタンタンと下る。三股まで2k付近に来た時、私の鈴音に気付いて猿が木から笹原に飛び降りた。5〜6匹ほどの子供を含んだ群れで、カメラを向けても逃げる様子はなくそのまま木の上に居た。

登山口の水場で汗を流し車のところに戻る。久しぶりにタップリ歩いたので穂高温泉でユックリ汗を流す。



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