槍ヶ岳

槍ヶ岳
槍ヶ岳

【日 時】2005年 8月30日(火)
【天 候】晴れ
【山 名】槍ヶ岳(3180m)
【山 域】岐阜・長野
【ルート】 (5:45)新穂高--(6:50)穂高平避難小屋--(7:40)白出小屋--(8:55)滝谷--
(9:55)槍平--(10:50)最後の水場--(11:40)千丈分岐--(13:00)飛騨乗越--
(13:20)槍ヶ岳山荘--(13:45)槍ヶ岳--(14:10)槍ヶ岳山荘--(15:15)千丈分岐--
(16:20)槍平--(18:05)白出小屋--(19:30)新穂高
【所要時間】13時間45分
【メンバー 】単独


槍ヶ岳は今まで3度登ったことがあるはずだが・・・。一度は夏に上高地から槍沢を通り、穂先に登り、双六まで抜けた。もう一度は学生時代、正月に中崎尾根から登ったことはハッキリ憶えている。が、もう一度は定かではない。

前日、深山荘対岸の駐車場で車中泊。ウィークディで車は少な目だった。朝方、起きてみるとひんやりしていた。天候は午後から思わしくないと報じていたが、笠ヶ岳の稜線に僥倖が射していた。身支度を整え出発する。

閑散としたバス停からロープウェーの前を通る。一番上の有料駐車場に駐車した女性グループが慌しく準備をしていた。ゲートを抜けるとダート車道になる。ショートカットして暫く進むとまたゲートがあった。先の4人女性グループが早足で追い越して行く。1時間ほど歩いて穂高平避難小屋の石のテーブルで一服する。

同じようなダート道をタンタンと進む。西に目をやると中崎尾根にも日が当っている。大きなザックを担いだ下山グループと行き交う。1時間程で奥穂高への起点の白出小屋に着く。小屋は閉っており、道端で一本入れる。

林道終点は車が転回できるほどの広場になっていた。涸れた白出沢をケルンの赤布を追いながら渡ると山道に入る。右俣谷の左岸の道となり、石が混じるが、均され、歩き易く手入れされている。ブドウ谷は谷かと疑うほどだがチビ谷は大きな谷だった。十数組の下山者と行き交う。滝谷の左岸で一服する。

滝谷は大きな河床をなし、2箇所木の橋が掛かっていた。上部を見ると滝の上に雪渓が残っていた。岩に嵌め込まれた藤木レリーフの傍に人糞があった。高度を揚げながら右俣谷の左岸の道を進む。南沢の涸床を渡ると、槍平小屋に着く。ニ十人程の人が寛いでいた。一本入れる。
滝谷 槍平小屋
滝谷
槍平小屋
冬期入口と書かれた小屋は使用制限されているようだった。先に進むとキャンプ場があり、冬季、学生時代ここから奥丸山に取り付いたことが思い出された。樹林帯の間から中崎尾根を見ながら飛騨沢の左岸の道を進む。1時間ほどで最後の水場に着く。

徐々に高度を揚げ低木帯を抜ける。高曇りだが山には全く雲が掛からず、振り返れば弓折岳から笠ヶ岳の山並が屏風の様に立っている。千丈分岐に達すると飛騨沢はカールの様相を呈し草付となり、千丈乗越が指呼の間に望まれる。標識とは別に傍らに「FIRST AID」
○救急用品
○非常食、水
○ヘッドランプ
○電池(単三、単四)
○ケータイ用電源
○ビニールテープ
と書かれた救急箱が設置されていた。
千丈分岐 救急箱
千丈分岐
救急箱
草原からハイマツ帯を抜けると、石屑の道となる。西鎌尾根を同じように登っている登山者の足取りが軽やかに見える。高度を揚げるに従い、双六・三俣蓮華・鷲羽・黒岳などが姿を現す。飛騨乗越に達すると、槍沢の殺生小屋、ヒュッテ大槍の赤い屋根が下に飛び込んできた。稜線までは以外に早く感じたが、西風がやや強く槍ヶ岳山荘までの200Mがキツク感じられた。番号の付けられたテン場を抜け山荘に荷物をデポし空身で穂先に向う。
飛騨沢カール 槍沢と常念
飛騨沢カール
槍沢と常念
穂先までは登りと下りのルートが別けられていた。ウィークディで人は少な目であったがハシゴでは渋滞するところもあった。三十数年前と比べてハシゴ・クサリ・ボルトは多く設置されていた。山頂は広いが十数人もの人が居た。高曇りだが山に雲は掛からず見通しも利いた。表銀座・裏銀座・常念山脈・笠ヶ岳への稜線・大喰から穂高への岩稜、眼下には北鎌の独標から谷底の貧乏沢まで見え。人の多い岩の登下降は神経を遣い山荘に戻った時は疲れを感じた。槍沢からはまだ人が登って来ていた。
槍ヶ岳山荘と笠が岳 槍ヶ岳山頂
槍ヶ岳山荘と笠が岳
槍ヶ岳山頂
帰路も長いので早々に帰途に就く。14時を過ぎ、この時間、飛騨沢を歩く人は無く、鈴を取り出す。白出小屋まで山道でここに日没前に着くことを目標にする。約1時間の間隔で千丈分岐、槍平で休憩する。南沢で雨がパラツキだす。槍平泊まりの二人の男性と行き交う。小雨が降ったり止んだりした。濡れた岩に注意しながら、滝谷・チビ谷・ブドウ谷を経て白出谷を渡る。車道に出た時は、ホッとした。

ザックカバーを付けると鈴音が小さくなるので胸元に付替える。ヘッドランプを点け闇夜を進む。穂高平避難小屋からは継続的な雨となった。雨脚は弱く雨具は着けず。新穂高ではやや雨脚が強まり慌しく車に逃げ込む。深山荘の露天風呂(¥500)に入って汗を流す。

翌日から前線が停滞するとの予報になったので今回の山旅はここまでとする。仮眠を取りながら帰路に就く。


双六方面
北鎌方面
穂高方面
表銀座方面

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