櫛ヶ峯・猿倉岳・駒ヶ峯

乗鞍岳・猿倉岳・駒ヶ峯を望む
乗鞍岳・猿倉岳・駒ヶ峯を望む

【日 時】2005年 8月26日(土)
【天 候】晴れ
【山 名】櫛ヶ峯(1516m)・猿倉岳(1353m)・駒ヶ峯(1416m)
【山 域】青森
【ルート】 (6:55)猿倉温泉--(9:00)猿倉岳--(10:10)駒ヶ峯--(11:00)櫛ヶ峯入口--
(12:15)櫛ヶ峯--(14:30)地獄峠--(15:20)松次郎清水--(16:10)矢櫃萢--
(17:45)猿倉温泉
【所要時間】10時間50分
【メンバー 】単独


櫛ヶ峯・猿倉岳・駒ヶ峯は南八甲田の山である。大岳・小岳・高田大岳と続く北八甲田は人気のコースだが、南八甲田は静かな山行が楽しめると聞いた。猿倉温泉の奥で車中泊したが、朝方冷え込んだ。土曜日で公衆トイレの駐車場には5台の車が停まった。皆、スパッツを装着して出発して行った。私も身支度を整え出発する。

直ぐに矢櫃萢と猿倉岳の分岐になる。川を渡り坂道に取り付く。笹が覆い朝露が纏わり付く。堪らずスパッツを装着する。急坂を詰め尾根に乗ると傾斜が緩むが、藪は背丈を越え視界はない。道は在るが全く手入れされて居らず、笹で覆われた足元の空間を探るように進む。窪状の道は凹凸があり石が在ったりで注意を要する。時折、空間が開き背後の北八甲田の連嶺から高度を確認するが、遅々として高度は揚がらない。先行者が一人居るようで、軟弱地に踏み跡がある。黙々と藪を漕ぐ。上から覆い被さるような笹薮の急坂を越える。猿倉岳は藪の中で視界は無く、三角点があるだけだった。

樹林の尾根歩きとなるが、笹はより深くなった。相変わらず足元は見えず足先の空間を探るような歩行が続く。冬用の標識だろうか、赤地に白で「210」と書かれた丸い標識が木に括られていた。中間のピークから少し下ると湿原が展がりホッとする。草原から針葉樹を抱いた乗鞍岳が大きく見える。ここまで標識はなく、「南八甲田周辺地域への入山マナー」と書かれた板標識が唯一のものだった。
「210」標識 駒ヶ峯
「210」標識
駒ヶ峯
陽射しが強く駒ヶ峯に向かう。急坂になり道が抉れて歩きにくい。再度樹林帯に入り藪を漕ぐ。駒ヶ峯も藪の中で視界はなく、三角点があるのみだった。

来た方向に戻るように下り始める。視界が開け、越えてきた猿倉岳、対面の乗鞍岳と広々とした森が展がり、地塘が点在する。抉れた溝の一気の坂道を下ると整備された旧軍用道に出る。左はキャンプ場があり水音が聞こえる。右折して水平道を進む。小さな谷を2つほど横切り、御鼻部山分岐の櫛ヶ峯入口となる。進入禁止の白い縄の張られた道を進むと湿原が広がり木道が延びる。櫛ヶ峯が全貌を現し、山腹を横切っている登山者が見える。湿原を横切った田堰沢で休憩する。
乗鞍岳 櫛ヶ峯
乗鞍岳
櫛ヶ峯
深い笹薮の下に木道が掛かって居り、緩やかに登りながら山腹を西の捲く。笹薮から開けた草付きに出て、稜線に乗り、急な坂道になる。単独行2人と行き交う。梯子を乗り越すとピークが見えたが山頂はその先にあった。

頂では360の大展望が待っていた。眼下には湿原が展がりその背後に猿倉岳・駒ヶ峯、乗鞍岳が鎮座する。大岳・小岳・高田大岳の北八甲田の峰峯から北に目を転ずれば青森市街と陸奥湾の青い海が見える。さらに南に目をやれば十和田湖と周辺の山が望まれ、昨日登った白地山の頂の湿原も判別できる。残念ながら岩木山、下北方面は雲が掛かっていた。旧軍用道から来た八戸の単独行に道の状態を聞く。風景を楽しみながら、休憩タイムとなる。
北八甲田 十和田湖方面
北八甲田
十和田湖方面
帰路は旧軍用道を採ることにする。櫛ヶ峯の山腹の草付きで3人グループと行き交う。田堰沢で一本入れる。湿原を横切る。軽装の単独行と行き交う。テン場には大型テント袋と一人用テントが張られていた。平坦な道をタンタンと進み、地獄峠で一本入れる。

旧軍用道は藪も傾斜もないが非常に長い道であった。谷のようになった乗鞍岳の分岐をみて松次郎清水を飲む。矢櫃岳を廻るように東進して折り返す。矢櫃沢に掛かる木橋を渡ると、湿原の矢櫃萢が右に現れる。広い平坦な道をタンタンと下り、見覚えのある朝の分岐に達し、車のところに戻る。

猿倉温泉は3時、酸ヶ湯は5時までで、昨日と同じ谷地温泉に浸る。男女の湯場の変更時が19時で脱衣カゴを持って移動することになった。

青森市に出て食料を仕入れ、R280を北上。平館野田にて車中泊となる。


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