白山(平瀬道)


御前峰から剣ヶ峰を望む
御前峰から剣ヶ峰を望む

【日 時】2007年 8月26日(日)
【天 候】晴れ
【山 名】白山(平瀬道)(2702m)
【山 域】白山(岐阜)
【ルート】 (6:20)大白川登山口--(8:45)大倉山避難小屋--(9:45)カンクラ雪渓--
(10:45)室堂--(11:40)御前峰(12:15)--(13:40)室堂--
(15:05)大倉山避難小屋--(16:45)大白川登山口
【所要時間】10時間25分
【メンバー 】単独


白山の平瀬道は20年程前の晩秋に訪れ、時ならぬ雪に遭い室堂付近でリングワンデリングを経験した。友人との2人での山行だったが、自己の感覚の危うさを思い知ったことがある。

私にとっては久しぶりの遠方山行になる。前日、昼過ぎに家を出て、登山用具店や入院中の弟を訪ねる。渋滞気味の岐阜の市街地を抜け、R156に入ると順調に進む。白鳥のスーパー&コンビニで食料を調達する。平瀬からの山道は全て舗装されていた。大白川ダムには山荘、トイレ・駐車場・東屋などがあり、登山口に7〜8台、下の広場には十数台の車が駐車していた。トイレは人の動きを感知する自動点灯式だった。車中泊となるが、東海の猛暑と異なり可也寒く感じられた。夜、晴れ渡り、満月に近い月が煌煌と山稜を照らしていた。

ロックフィルダムの水面の風紋と山稜の僥倖が目覚めの風景となる。朝食を済ませ身支度を整える。登山口の木門を潜り、休憩所を左に見る。ブナ林の中に木の階段道が延びている。右からは大白水谷の水音が聞こえ、左にはダム湖周辺の施設・道路などが望まれる。1Kまでは急坂が続く。1、5K辺りで女の子としんどそうな母親をパス。2KMで男の子2人と父親、御婆さんが休んでいた。2、5K付近で小休憩。

所々に崩壊個所がある。ブナの木も大きくなり、ダム湖が俯瞰できる。北東に赤い地を晒した崩壊した山が望まれる。当初は三方崩山と考えていたが、地図を確認すると奥三方岳のようだ。西に高度を落としながら連なる山は鎌が峰だろう。3K地点からひと登りで尾根に出ると傾斜が緩む。南の別山方面の眺望が開ける。大倉山避難小屋の周りには団体がたむろして、小屋の中には夫婦連れが一組いた。敷居が高くなったトイレには便器はなくビニールパックが置いてあった。中に説明書きと紙おむつのようなものが入っていた。少し下ってから急坂になる。ひとピーク越えた5k地点の木陰で一本入れる。
大白川ダム湖 別山方面
大白川ダム湖
別山方面
笹の背も低くなり、陽射しが強くなる。数組の下山する団体と行き交う。カンクラ雪渓を右に見る辺りから御前峰が姿を現す。賽の河原からは平坦な道となり、南竜ヶ馬場からのルートと出会う。万才谷雪渓にはまだ雪があった。別山方面はガスが掛かり始めた。小さな丘を越えると赤い屋根の室堂が見えた。
御前峰 室堂
御前峰
室堂
室堂では北陸側からの登山者が加わった。トイレは天水を使った水洗方式で足の重みで便底が開く仕掛けになっていた。ビジターセンターの前のベンチでユックリ休憩した後、御前峰に向かう。階段は平たい石が敷き詰められ、観光名所の様態だった。青石・高天ヶ原を通り奥宮に達する。東側からガスが流れ、時々顔を出す室堂や剣が峰を見ながら昼食タイムとする。

遠望は望めそうもない。お池巡りに向かう。御宝庫から一気に下ると、油が池、紺屋ヶ池が左右に広がり、剣が峰が真近に迫る。翠ヶ池はガスの中。血の池まで来るとガスは晴れ大汝峰が望まれる。千蛇ヶ池はまだ雪渓に覆われていた。室堂が見える辺りから撮影モードになる。イワギキョウ、ハクサンオミナエシ、リンドウ、ハクサンフウロ、バイケイソウなどを見かける。
御前峰山頂 大汝峰
御前峰山頂
大汝峰
ビジターセンターで営業期間などを尋ね、パンレットを貰う。往路でパスした子供連れの家族は宿泊するようだった。水を補給して下山に掛かる。撮影モードとなりトラノオ・シモツケ・トリカブト・マルムシソウ・シシウド・アザミなどをカメラに収めながら、大倉山避難小屋まで一気に下る。小屋に近づくと糞臭が漂った。ドアの鍵は掛かっていたが窓は開いていた様だった。

大倉山山頂の標識から頂上確認のため藪に突っ込むが藪が濃く退散。御前峰はガスが掛かってしまったが、西日が当たる奥三方岳はスッキリ望まれるようになった。ダム湖が近づくと、大白水谷の水音が耳に入る。駐車場は車も減り閑散としていた。

平瀬まで下り、温泉に浸り汗を流す。露天風呂ではまだアブが飛び廻っていた。



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