バラ谷山・前黒法師山・麻布山


バラ谷の頭から黒法師岳
バラ谷の頭から黒法師岳

【日 時】2007年10月21日(日)
【天 候】晴れ
【山 名】バラ谷山(2010m)・前黒法師山(1782m)・麻布山(1685m)
【山 域】南ア深南(静岡)
【ルート】 (6:40)コガネ沢林道起点--(8:45)麻布山--(9:40)前黒法師山--(12:15)バラ谷山(13:15)--
(14:50)前黒法師山--(15:35)麻布山--(17:05)コガネ沢林道起点
【所要時間】10時間25分
【メンバー 】単独


バラ谷山は本邦最南の2000mの地である。前夜、は不動岳を目指していたが、水窪ダム奥が工事中になっていた。近くで他の山を検討する。常光寺山はボリューム不足で麻布山〜前黒法師山〜バラ谷山〜黒法師岳に変更する。山住峠の駐車場で車中泊。前夜、風が強く冷え込んだが、風も止み快晴の朝を迎えた。登山口に移動する。家老平には天文観測者のテントが一張りあった。門桁山付近には野鳥の森の施設があった。トイレ付きの東屋のある麻布山登山口に到着。車が2台停まっている。ここから水窪ダムまでは通行止めになっていた。

身支度を整え出発する。硬ゴムの階段を登る。桧の植林のピークには測量杭と祠があった。自然林の中に平坦な道が延びる。山腹を刻む水窪ダムに下る林道が木の間から望まれる。斜光する木洩れ日の中を快適に進む。東屋を左に見て暫くすると麻布山への登りになる。途中に東屋が現れ一服する。

植林帯から伐採地跡の開けたところに出る。門桁山・常光寺山・京丸山・竜頭山など一望となる。赤土の出たジグザグの急坂の登り森林帯に入ると傾斜が緩む。ヌタ場を過ぎ、麻布神社奥社跡地を左に、少し開けたところに壊れた小屋を左に見て、三角点の麻布山頂に着く。山頂は広く、明るい樹林帯になっていた。山頂端には東屋があり林の中にテントが一張りあった。これより前黒法師まで標識はないとの案内板もある。

右に折れ硬ゴムの階段を一気に下り、緩い登り返しとなる。木の間から奈良代山から主脈に延びる尾根が見える。小ピークを越えると細い尾根になる。踏み跡はハッキリしておりテープ類も多い。前黒法師山の三等三角点は明るい原生林の中にあった。一本入れる。
麻布山 前黒法師山
麻布山
前黒法師山
平坦な道を東に進み、一気の下りとなる。ささくれた枯れ笹が現れ、緩い尾根に向かう。暫く緩く下るが、バラ谷山を左に見る方向に進んでいる。地図を確認するとコガネ沢から派生する尾根に入ってしまった。下り始めたところまで戻り右に振るとハッキリした踏み跡が走っていた。この時点で黒法師岳は諦める。

急坂を下り、大木の疎林の中を進むが尾根が広く何処を歩いて良いか迷う。テープを追って行くと徐々に踏み跡をトレースするようになる。最低鞍部から緩く登り返すと、比高400m近い登り返しが待っている。笹が現れた辺りで、六人の縦走グループと行き交う。膝下程度の低笹が続き踏み跡を見失こともある。トレースは北側にある場合が多く、だんだん慣れてくる。前黒法師山を下方に望める辺りからは一面笹原の様相を呈し、傾斜が緩む。

バラ谷の頭は笹も刈り払われた広場で、300度の大展望が待っていた。紅葉した笹原とガレ場を擁する黒法師岳が眼前に、丸盆、鎌崩、不動、六呂場、黒沢、中の尾根、鶏冠、池口と深南西の稜線が北に延び、さらに光(光岩)、上河内、聖、兎など南アのジャイアントが展開する。東は寸又の前黒法師岳・朝日岳が望まれ、時折、富士山も雲の上に顔を出す。西には少し冠雪した中ア、御岳や恵那・熊伏なども望まれる。景観を楽しみながら食事を摂っていると黒法師岳を登ってきた二人がやってきた。麻布山にテントを張った地元の静岡の人で、林道の様子や山岳同定を教えて貰う。

食事後、山犬の段の方向の稜線を辿る。笹原の中に「本邦最南2000mの地」の標識がある。獣道が縦横に走る笹原を南東に進む。東側に出ると南赤石林道が山腹を刻んでいた。バラ谷の頭まで戻り帰途に就く。
広い尾根 本邦最南2000mの地
広い尾根
本邦最南2000mの地
鞍部まで一気に下る。広い尾根は北側にルートが続いていた。前黒法師山への登り返しは喘登となった。麻布山への登り返しも辛い登りとなった。テントはまだ張られていた。東屋で一本入れる。17時過ぎに車のところに戻る。秋は正に釣瓶落としでアッと言う間に日没を迎える。

地図に表記のある山王峡温泉まで降りてみるが営業してなかった。山住峠の駐車場で車中泊。


南ア深南の稜線
南ア深南の稜線

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