中辺路 蕨尾橋〜近露・悪四郎山

高原熊野
高原熊野

【日 時】2014年 5月 6日(火)
【天 候】晴れ
【山 名】飯盛山(341m)・悪四郎山(782m)
【山 域】和歌山
【ルート】 (6:40)蕨尾橋--(8:35)滝尻王子--(9:45)飯盛山--(10:50)高原霧の里--
(11:45)大門王子--(12:35)十丈王子--(13:10)悪四郎山--(14:05)三体月鑑賞地--
(14:40)大阪本王子--(15:00)牛馬童子
【所要時間】8時間20分
【メンバー 】単独


5日は予想通り一日中雨になった。先日の強行軍で温泉にも満足に浸れず睡眠も充分取れなかった。GWの真っ只中で明るくなると駐車場も混み出した。入口の係員が三人体制で順番に車を配置誘導していた。センターがオープンして古道巡りの地図・バスの時刻表・本宮のコンビニや量販店などを尋ね資料を貰った。本宮は今まで夜遅くか朝早く通っていた。いつも店は閉まっており、コンビニなどないと思っていた。が、開店時間が9:00頃〜18:00(19:00)で早く閉まるようだった。疲れで一日中ボーとした感じで車の中で持ってきた本も読む気にならなかった。昼時、U氏と一緒にコンビニと量販店で食料飲料を仕入れる。U氏は昨日の強行軍と前前日までの茶摘作業の疲れからか一日中羨ましいほどよく眠っていた。車を離れる時ノックして起こすのが気の毒に思えた。時間つぶしにビデオを見る。インターネットを見ると天気予報では明日からは晴れる予報になった。4時過ぎに私は川湯温泉に移動。本日はユックリ湯に浸る。日没前に駐車場に戻った時は車は殆ど掃け、ガランとしていた。弁当を食べて就寝。

また前夜、家に連絡しようとしたが携帯が見当たらない。この日U氏の車も調べしみたがなかった。家に携帯を亡くしたことを連絡する。温泉から帰って明日の荷物を整理しているとドアの底に落ちていた。前年と同様、U氏には迷惑を掛けてしまった。

温泉に充分浸ったせいか、夜は良く眠れた。4時半頃から明るくなった。天気は良さそう。起き出してパンと牛乳・野菜ジュースの朝食。5時半ころ本宮を出発。近露道の駅に私の車をデポ。ザックをU氏の車に移そうとした時、U氏が「大塔の道の駅まで送るが、腰痛がするので今回の山旅はやめにする」と言出す。突然のことでビックリ。返す言葉が見つからない。以前にもこのような状態になったことがあるらしい。大塔の道の駅まで送って貰い、明日回復したら連絡して貰うということで、十分なお礼もせずに別れてしまったような気がする。

出発点を大塔の道の駅に選んだ理由は、滝尻〜鮎川間は所用時間が短く、その中間地点を両側の行程に含めるためである。しかしこの地点は滝尻〜鮎川間の難所の真中に当り、道の駅だが駐車スペースも広くなく車のデポには適切でないと感じた。

地図を確認して富田川に掛る蕨尾橋を渡る。橋の左側の袂に作業小屋があり男性が出て来た。熊野古道の道を尋ねると、階段を下り丁寧に指示してくれた。家には若い男女が居り朝の準備中の様子で申し訳なく感じた。古道は橋の下を通っていた。いきなりのアップダウンの川沿いの地道になる。川から離れ急な登り坂になる。ピークを越えると緩やかな下り坂になる。庚申塔・供養塔・徳本上人碑を見て舗装道に合流する。ここから車道歩きになり直射日光が当る。道標に従い北部バス停を左に見て国道を渡る。北部橋の前の家では介護車に老女を乗せていた。赤い吊り橋を渡り右折。西谷川を渡ったところに清姫の墓・茶屋・トイレがある。右に真砂橋を見て311を右に曲がり、清姫バス停の左の登り坂を進む。郵便局や真砂清姫会館などのある集落の中を道なりに進む。下り坂になり国道に出てペットショップの前を通る。車の往来の多いR311沿いの道で歩道が無く注意して進む。滝尻の直前で富田川右岸が崩壊。現場は右岸に渡って左岸に渡り返す道路が作られている。滝尻バス停から橋を渡ったところが滝尻王子。熊野古道館に立ち寄り田辺〜滝尻のバス情報を仕入れる。休憩所で一服。

ここからは石の階段の急坂になる。胎内くぐりはザックのまま中に入るが狭い。ザックを下ろし空身で一度潜って見る。再度穴に入りザックとステッキを上に出し何とか這い出るがズボンもザックも泥まみれ。乳岩のルートと合する。こんなことなら乳岩ルートにすれば良かったと思いながら進む。が、地図を穴の中に忘れたことに気付き戻る。丁度子供連れが胎内くぐりに挑戦中。子供に地図を回収して貰う。不寝王子に1番標識がある。滝尻王子から500m毎に番号道標がある。急な石段の登り坂が続く。2番標識から平坦になり剣ノ山経塚跡があり、標高371mの標識。緩やかに下り車道に出る。ここから急坂を登ったピークが展望台の飯盛山。富田川沿いの集落が展望できる。小休憩。

ピークから下って、階段の下り坂、石畳の下り坂を通って舗装道に出る。対面のルートに登り返す。林道に沿った山道を辿る。針地蔵尊から急な木の階段を登るとテレビ塔に出る。舗装道に出ると民家が現れる。お婆さん達から声を掛けられる。高原熊野神社を右にみて集落の真中に着く。喧騒な音のない人里はなれた長閑な集落で気持ちが和む。大きな駐車場があり休憩所もある。ベンチで一服。

お土産屋のお婆さんから「この先水がない」との情報。旧旅篭通りは滑り易い石畳。庚申さんから地道になる。平坦な道を暫く進むと登り坂が続く。高原池を右に見て進む。階段の登り坂を登り大門王子へ。祠がある。更に登り、坂を乗り越すと下りになる。暫く行くと古いトイレ・東屋がある。その先は広場になっている。ここが十丈王子。下に水車と太陽パネルのバイオトイレがある。昼食タイムとし、持参した弁当を広げる。

少し登ると小判地蔵があり登り切った峠が悪四郎屋敷跡。悪四郎の「悪」は悪者ではなく勇猛で強いという意味との説明がある。傍に悪四郎山登山口の杭がある。時間に余裕があるので立寄る。簡易地図には山頂の記はないが緑の濃淡で等高線が表記されている。踏み跡は薄目だがテープもあり迷う個所はない。植林帯の中のほぼ一定の傾斜を登って行く。傾斜が緩み少し右に曲がったところが山頂。二等三角点と山頂標識がある。南西?斜面が山頂まできれいに伐採されている。ここから見える山々は全く同定できない。古道に並行する東方向に下る。山稜に沿って測量用のピンクのテープがある。暫く下ると古道に出てホッとする。16番と17番の間に出たようだ。一里塚跡の石柱と17番標識を確認。

一旦鞍部に降りた後、つづら折れの急な登り坂になる。登り詰めたところが上多和茶屋跡。地図を見るとここからは下りになるはず。時間に余裕を感じたので、三体月鑑賞地にも立寄る。古道から一気の傾斜を登ると東屋がある。木立で風景はパッとしないが、月見には良いのかも。古道に戻り下って行くと林道に出る。案内に従いまた地道になる。谷沿いに下ると大阪本王子。谷を渡り、渡り返す。R311が左に見え、道の駅近露に到着。

近露の温泉に浸る。美術館を通る。古道歩きの里で明日の食料を購入。ここでは古道歩きのツアーも催されている様子で参加した外国人を見掛ける。車中泊は鮎川の若者広場を考えていたが現場に行って見ると住宅の中だった。戻って滝尻で車中泊。静かだが鹿が多く、車のライトにも動じない。


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