行者還岳・七曜岳

行者還岳
行者還岳

【日 時】2015年 5月21日(木)
【天 候】晴れ
【山 名】行者還岳(1546m)・七曜岳(1540m)
【山 域】奈良
【ルート】 (5:40)行者還トンネル--(6:40)稜線--(7:45)行者還小屋--(9:10)七曜岳--
(10:20)行者還岳--(10:55)行者還小屋--(12:30)一ノタワ--(13:00)弥山分岐--(14:10)行者還トンネル
【所要時間】8時間30分
【メンバー 】単独


前日夜に行者還トンネルに着いた。以前登ったトンネル西口は有料の駐車場になっていた。トンネル東口の脇の広い更地に車を停めて車中泊。温泉にも入っていたので薄着で寝込む。前日の昼間は快晴だったが夜間雷が轟き雨が降った。前線通過後風が吹き非常に冷え込んだ。家を出発する時、天気は良く、このような天気は予想していなかった。衣服は夏の平地ような準備しかしてこなかった。寒さであまり寝られず。起きてパン、バナナ、コーヒーで朝食を済ませる。寒いので雨具の上着と半出手袋を着て出発する。行者還トンネルに入ると向かい風が身を切るように冷たい。真ん中程に来ると光量が少なく両側の壁の判断に迷う。ライトを持ってこなかった。風が強く暗く寒いので手袋を交換するゆとりはな。なんとかトンネルを抜けると駐車場入り口に管理者の車があり中で管理者がタバコを燻らせている。奥の方から4台程の車が停まっていた。

登山届けを過ぎ、均されたところ出ると、すぐ左に登山口があった。左手下方に西口の駐車場を見ながら一気の急坂を登る。若葉の疎林で前日の雨で落ち葉が濡れている。木の間から漏れる朝日を浴び快適に登る。エリアマップでは点線となって、踏み跡はやや薄めだが、テープは間断なくある。ロープを掴みながら喘登が続く。暫く登ると、傾斜が緩み、木が大きく、樹間も広く快適な歩行となる。振り返ると弥山方面に時々雲が掛る。寒冷前線通過後なのか流れが速い。ひと登りで稜線に飛び出る。「弥山、行者還岳」の奥駆石標識がある。小休憩。

大きな樹木の疎林帯で、足元は低い笹原となる。冷たい西風が吹き抜け、手袋を履きかえる。天然の庭園を想起させる林を進み、ピークを幾つか越えて行く。白い石灰石のカンフェルト帯を抜ける。シロヤシオが道脇に落ちている。霧が掛るところではバイケイソウの中に十数株の芍薬が咲こうとしていた。東側は晴れて大台ヶ原方面はスッキリ望まれる。石地蔵を左に見る。行者還小屋に着く。小屋の頭上に行者還岳が望まれる。小屋の中に入る。きちんと整頓されている。

急峻な行者還岳を左に見ながら捲道を進む。岩が崩れ掛かったところから木の梯子の一気の登りとなる。幸い風下の南東斜面は風が全くない。喘ぎながら登ると分岐に出る。さて、行者還岳は帰路に寄ることとして、ここからが本日のメイン。イトササの笹原の中に大きな木の疎林の岩場の交るアップダウンが続く。若い単独行と行き交う。2〜3の岩場を乗り越すと意外に呆気なく見覚えのある無双洞からのルートと出会う。ひと登りで七曜岳に飛び出る。眺望が開け、大日・稲村・バリゴヤの頭が、目の前に大普賢岳のコブがハッキリ見える。

来た道を戻る。大きなザックの人が足早に抜かしていく。分岐まで戻り行者還岳に立ち寄る。単独男性がシャクナゲなどを写しながら先に進む。木立の中に三等三角点と修験者の錫錠があった。少し南に進むと岩壁の上に出る。弥山方面の大展望が開け、眼下に行者還小屋が望まれ足が竦む。風はあるが快晴の青空となった。西にも踏み跡があったが、バリゴヤの頭、稲村ヶ岳が木の間から見える程度だった。先の男性は京都から来た人で大峰には足繁く通っている様子だった。

来た道を戻る。アップダウンを繰り返す。芍薬は既に散ってしまったものが多い。花の命は一瞬かも。老年男女の団体と行き交う。景色のよいところで昼食タイムとする。トンネル分岐まで戻る。さてここから一ノタワ〜弥山分岐も本日の課題。アップダウンの少ない平坦な道を進むと一ノタワ。トンネル東口からのルートが上がっている。避難小屋は無い様子。弥山が高く望まれる。高塚山への尾根の手前で左折。ここからは尾根の北側のトラバース道になる。午前中とは打って変わって陽射が強く感じられる。弥山分岐に着き一休み。これで大普賢岳〜八経ヶ岳が繋がったことになる。

ここからは一気の下りになる。流石に百名山のメインコースでこの時間でも登ってくる夫婦連れが三組。皆一様に息を切らしながら足早。他に下る人は居らず。滑りに気を遣いながらマイペースで降る。谷音が聞こえるとホッとする。先行する男性の衣服がドロで汚れている。登山口に到着。駐車場はほぼ満車状態。トンネルの中は朝とは程よい涼しさで朝とは大違い。西口の広場も数台の車があった。車のところに戻る。南側から下山して来た4人のグループから挨拶される。

本日は朝から良く歩いた。洞川まで降りて温泉に浸る。洞川の駐車場は全て有料制になってしまった様子。翌日は五番関から山上ヶ岳を考えていたがトンネルが通行止。八経ヶ岳から南コースを辿ることに変更して行者還トンネル東口で車中泊。


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