山上ヶ岳・大普賢岳

山上ヶ岳・大普賢岳
山上ヶ岳・大普賢岳

【日 時】2015年 6月 7日(日)
【天 候】晴れ
【山 吊】山上ヶ岳(1719m)・大普賢岳(1779m)
【山 域】奈良
【ルート】 (4:55)上谷--(5:40)柏木分岐--(6:20)天竺平--(8:05)石畳--(8:40)伯母谷覗--
(9:05)阿弥陀ヶ森--(9:45)小笹宿--(10:35)山上ヶ岳--(12:00)阿弥陀ヶ森--
(12:55)経石分岐--(13:20)大普賢岳--(14:40)阿弥陀ヶ森--
(15:05)伯母谷覗--(16:00)八十六丁--(17:00)柏木分岐--
(17:20)上谷
【所要時間】12時間25分
【メンバー 】単独


車はまず来ないと予測し、前夜早く床に就いた。しかし夜間車が来て駐車スペースを探していたが帰って行った。風も止み木の間から月明かりが冴えた。しかし予想通り冷え込みカイロを開けることになった。寝つきが悪く三度目に起きた時には月が反対方向にあった。空が白み始めた頃に起きて車のヒーターでダンキング。朝飯を食べていると昨日の車がやってきて道路脇に停めて準備を始めた。若い男女でトレイルランの井出達。「昨日は失礼しました。私達は大普賢に登ります。《と言って出発していった。本日は長丁場になるので、食糧をチェックして出発する。

宮さんの前の作業道を進み右に曲がる。左に墓がある。右作業道、左大峰と書かれた白い小さなプレートを確認。昨日の偵察もあったので勝手が分かっており、急坂もあまり息はあがらない。椊林帯に入ると明瞭な踏み跡になる。一気の急坂で電光を切りながらジグザグに登っていく。大きく左にトラバース気味に巻くと山稜が見え始める。傾斜が緩みコンクリ電柱がある柏木分岐に達し尾根に乗る。この送電線は上谷へのもの。柏木3k、阿弥陀ヶ森5.8kの標識がある。

傾斜が緩み、快適な尾根歩きとなる。道脇に八十六丁石がある。丁石は表裏で登り下りの経過距離を表示している。傾斜の緩い尾根道が続く。天竺平から少し傾斜が増す。椊林帯で視界は利かない。西斜面の捲き道になる。椊林帯の中を平坦な道が続く。北側に張り出した尾根を捲く。六十八丁。7時前に尾根に乗る。

さてここからが未知の世界。緩い登りが続く(地図には鞍部があったような気が・・)。二丁毎に丁石数が減る思っているほど減っていかない。椊林帯と二次林が交互に現れる。視界は利かず、黙々と歩を進める。ルートは概ね西側の山腹を通っている。2つ程の崩壊箇所は高捲きになっている。大岩の横を越えていく。石畳の道が現れる。細い道を進むと谷間の荒れたところを通る。上方から水音が聞こえる。乗り越すとやや暗いが森の中のキャンプ適地の案内の場所になる。道なりに登って行くと伯母谷覗。断崖絶壁からは対面に大普賢岳が見えるはずだが・・。残念ながら雲が掛っている。雲の下の和佐又山や大台方面が見えるのみ。やっとここから大峰らしいツガ・トウヒ等の高山の趣になる。阿弥陀ヶ森まで0、8k。ジグを切ってひと登り。阿弥陀ヶ森のピークを右に見ながら山腹の水平道を進むと奥駆道に出る。女人結界門や奥駆の案内石柱がある。山上ヶ岳3k、小笹宿1.5k。

まずは、山上ヶ岳を目指す。一旦下ると平坦な道になる。徐々に登り始める。単独男性からどこから来たかと聞かれる。「小谷(こたに)から《と答えると「小谷(こうたに)ですか《と訂正される。竜ヶ岳の山稜に着いた辺りで一朊していると二人の登山者と行き交う。下りになり降りた所が小笹宿。水が音をたてて流れている。一張りテントがある。横の男性が「梅雨の晴間のつもりで来たが天候はいまいち。昨夜は寒かった《とのこと。今日はノンビリして帰るとのこと。小屋の中には毛布があったが一畳程度の広さしかない。大岩の近くには赤い祠や円の行者の銅像がある。少し下って平坦な道が伸びる。地蔵岳は左の山腹を通る。左に稲村ヶ岳や大日ヶ岳が近くに見える。立ち枯れの交る山上ヶ岳が前方に見え距離感を実感する。森林から日向に出て笹原のやや急な坂を登る。左に曲がり露出した岩場を通る。振り返ると通過してきた阿弥陀ヶ森や大普賢岳が見える。

山上寺に出る。登山者が屯して読経が聞こえる。葛城からきた人から「どこから来たのか《と聞かれ、暫し談笑。お花畑に出て景観を楽しむ。弥山方面は雲が掛っているが稲村ヶ岳や大日ヶ岳がほんとうに近くに見える。

来た道を戻る。単独男性と行き交う。阿古滝分岐には小さなプレートが掛っていた。小笹宿のテントの人はまだ写真撮影中。稜線には若干シロヤシオが残っている。女人結界門の手前で昼食タイム。

大普賢岳へは1.9k。一気の下りになる。下り着いたところが脇ノ宿跡。大岩がありその前は広場になっている。大岩の左を捲き、また下りになる。右下から水音が聞こえる。木の間から小普賢の尖った山頂や絶壁が望まれる。最低鞍部から一気の登りが始まると思ったが、右に巻きながらユックリ登っていく。息を整えながら登る。食事後で意外に力が出る。経石には寄らず。登り詰めたところが小普賢岳。ハッキリしたピークで天理大wvの黄色い看板が落ちている。この間から大普賢が見える。この下りの岩場でズボンを木に引搔け破く。和佐又分岐から女の子二人のファミリーが先導。

大普賢岳山頂は4~6人の男女の老年団がいた。女の子二人のファミリーのお父さんの弁「疲れた、皆若いから行けると言われてやってきた《。登ってきた山上ヶ岳を確認。残った食糧を食べていると雲が掛かり出した。山頂を後にする。老年団は分岐でグズグズしている。経石は降り口まで行ってみる。ガスも掛かり始め一気の勾配で諦める。鞍部から左に経石と思われる三角錐の岩を見る。登り返しがキツイと思っていたが意外に体力が残っていた。霧が掛り始めたので阿弥陀ヶ森では休まず。伯母谷覗手前で小休憩。覗は雲が湧きあがり視界はない。キャンプ適地から谷への下降には横にルートがあった。携帯が電池切れになる。

下る程、明るくなり雲や霧は消えていった。一時間ほど下った六十台の丁石で小休憩。木の間から小谷の集落がチラチラ見え出す。更に一時間ほど下って柏木分岐。小休憩。靴を変えたせいか急坂も滑らず。車のところに戻る。横に停まっていた神戸ナンバーの人が「小谷(ごうたに)の住民は6吊《と解説。今時このような天空の集落があることに驚きを感じる。

翌日からはまた梅雨に戻る。ナビをセットして携帯を充電しながら帰途に就く。吊張はスムーズに通過。メールして給油して家に帰る。


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