大普賢岳(大峰)

【日 時】1998年3月14日(土)
【天 候】
【山 名】大普賢岳(大峰)(1780m)
【ルート】  (6:00)北下山スポーツ施設==(7:30)和佐又山ヒュッテ--(8:00)和佐又山
 --(9:00)生の屈--(10:00)小普賢(氷結)
--(11:00)大普賢(スティック折る、小普賢)
--(14:30)和佐又山ヒュッテ
 ==(15:30)汐波温泉==(19:00)自宅
【所要時間】8時間30分(含休憩)
【メンバー 】単独

釈迦ヶ岳に向かうつもりで北下山スポーツ施設をでるが、前鬼口から林道を少し進んだ所で崖が崩壊していて車は通行できない。今日は長丁場になることを想定していただけに出鼻を挫かれる。

時間はまだ早いので、以前から登りたいと考えていた大普賢岳にすることにした。和佐又山口のバス停からの道は以前来た時は凍っていたので車で登れなかったが、今年は暖かいせいか、路面上に雪は全くない。快晴で和佐又山ヒュッテから大台ヶ原がきれいに見渡せる。車が数台停まっていた。仮眠を取っている人もいるようだ。

スキー場を横切って和佐又山に取っ付く。雪道も所々現われる。一汗かいて和佐又山山頂に着く。眺望はあまりきかないが潅木の中で落ち着いた休憩がとれる。これから目指す大普賢方面はよく見え鋸状の岩場が険しく見える。

和佐又山から下り、シタン屈まではブナなどの疎林の中を快適ななだらかな道を進む。ここから左に岩場まじりのトラバース道が生の屈まで続く。

生の屈はこのコースでは最も大きな岩場で下部が岩窟になっており祠が奉られている。中に水が滴り水桶があったが凍っていた。岩場には夥しいつららが付いている。

一旦下って登りにかかる。岩場を捲く感じだ。稜線にでる辺りから雪が出てきた。雪が氷化しており、鉄梯子も多くなってきた。厳しい登山になってきた。見晴らしの良い石の鼻も解らず通過してしまったようだ。アイゼンを付けるか迷っていたが、そのまま進むことにした。

小普賢は右に捲く道がある情報は得ていたが、雪のため入り口が解らなかった。急斜面のトレースを追っていくと小普賢にでてしまった。山頂が桧林で視界はきかなかったが正面に大普賢の岸壁がせまっていた。

小普賢からは急坂を一気に下る。鞍部に出る手前で右手のほうから人声が聞こえた。捲き道からきた二人組が声を掛け合っている。登りで出会ったのはこの人たちのみであった。

ここからも木梯子・鉄梯子の続く道である。乾いていれば問題ない所だが、氷化し歩きにくい。難所を通過し右にトラバースぎみに行くと南駈道と出会う。奥駈道にトレースはない。大峰の名峰連が顔をだす。暫く雪道を登って大普賢岳山頂に着く。

木の枝々に雪が付き見事な樹氷を形成している。対面に稲村ヶ岳・大日岳・山上ヶ岳が、南には弥仙・八経ヶ岳などの大峰の名だたるラインナップが、雪のいでたちでの揃い踏みである。特に稲村ヶ岳から山上ヶ岳に至る山並みは初めて見るスカイラインである。いずれは訪れたいものだ。大台ヶ原は雪はそれほどではない。

当初は七曜岳からの周回コースを取る予定であったが、雪が氷化している所があり状態が良くないのでアイゼンを付け下山することにした。二人組もピストンだと言うことであった。

四本爪の軽アイゼンであったので足先が効かず、小普賢の捲き道で手すりのある鉄梯子で滑ってころんでしまった。ころんだ拍子にストックを折ってしまった。アイゼンも八本爪くらいの物を準備しておきたい。

下山は4人組みのグループ・夫婦連れ・単独行に出会った。生の屈では陽も高くなりつららが勢い良く落ちていた。上部に注意しながら岩窟に入りゆっくりくつろいだ。

帰りは濁り湯の入之波温泉で一風呂浴び帰路についた。


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