燕岳

燕岳
燕岳

【日 時】1999年 7月26日(月)
【天 候】晴れ
【山 名】燕岳(2763m)
【山 域】長野
【ルート】 (6:00)燕山荘--(6:30)燕岳--(7:00)北燕岳--(8:00)分岐--(9:30)東沢乗越
--(11:10)ウド沢--(12:30)中房温泉==(14:00)穂高温泉==(18:00)自宅
【所要時間】6時間30分
【メンバー 】二人


空はこの上なく晴れ渡った。食事は2回目の4:40にする。食事中に日の出となった。乾燥室で雨具を回収し、ゆっくり出発する。眺望は素晴らしく槍・穂高・笠、裏銀座の烏帽子〜野口五郎、鷲羽、黒岳、立山、剣、奥大日、針の木、白馬、鹿島槍、妙高連峰、浅間連峰、八ヶ岳、富士山、南ア、大天井〜常念、有明山、餓鬼等々枚挙に暇がない。

目の前の燕岳を目指す。ほとんどの人が燕山荘に荷物を置いて燕岳〜北燕岳への散策をしている。花崗岩の奇岩の間を抜ける。一登りで山頂。岩の狭い山頂である。記念写真を撮る。北燕岳へ途中にはコマクサの領域に入らないようロープが張られていた。北燕岳も花崗岩の山頂である。御在所などに比べると風化が進んでいるようだ。北燕岳から先に向かう人は殆どいない。北燕岳から少し下る。北面は多くの種類のお花畑である。ずっと下って行くと思っていたが登り返しがあった。白砂の稜線にキバナシャクナゲやコマクサが自生している。稜線の北端で休憩。

東沢乗越まで一気の下りとなる。下の土がえぐられて梯子が浮かび上がっている。遮る物がなく暑い。この辺りもお花畑である。樹林帯に入る。先行の登山者のザックが大きい。餓鬼を目指しているとのことであった。後からきた2人は東沢乗越まで休みなし。早い。

東沢乗越で休憩。背の丈ほどもあるイタドリの間を一気に下る。朝露に濡れている。谷の水音が聞こえるが、そのまま谷には降りず左岸を捲き気味に降りる。この山行中で初めての水場である。先行者が休んでいる。暫く川沿いに幾度か徒渉を繰り返す。地図では左岸の道が記されたいるが、最近の雨で道がえぐられて、消失している部分もある。水量は多い。徒渉を始めて30分ほどのところで突堤の上の格好の休憩場所があった。このままの調子で下って行くのだろうと考え、トマトなど余った食料でランチタイムとした。

昼食を終え暫く進むと、道は急激な登りとなった。険相な谷でもあるのだろうか、急な捲き道となっており急激な登行と下降を2〜3度繰り返す。距離的に中房温泉に近い下降点で道が二手に分かれていた。東沢登山道というプレートが掛かっている方の道を選択する。下降して川辺に降りる。ウド沢の出会いというプレートあり。所持していた地図にウド沢の標記がないので、場所が確認できない。対岸には赤布のようなものはない。左岸には踏み後がある。対岸へ大きな丸太が掛けられていたが、マジックで「渡ってはいけない」と書いていた。砂防ダムの左岸には道があった。道は登っており、しかも戻っているようであった。地図を確認するとそのような部分もあるようなので、急な道をそのまま登っていくと先程の道が二手に分かれている所に出てしまった。道を失った事を認識する。ウド沢の出会いまで降り、対岸に徒渉し右岸に道がないことを確認する。左岸には赤テープもある。砂防ダムの左岸の道を良く見ると登っている道はそのまま下の方に続いていた。捲き道を繰り返していたため、目の前に現われた道をまた登りという気持ちになり、方向的におかしいと思いながら進んでしまった。12:00までには中房温泉に着けると思っていたが、二人もいながらとんでもないロスをしてしまった。

幸いにも、これから先は登りもなく、道もだんだんよくなった。はね橋を渡るところでは「お疲れさまでした」の標識も現れる。「白滝の湯」のプレートが現れ赤い屋根の中房温泉に着く。登山口には、中学生らしい団体が休んでいた。車の所にもどり、クーラーボックスの飲料を飲み干す。中房温泉に入っていこうと思ったが、車を下の駐車場に停めねばならず、温泉まで往復する必要があるのでやめにする。そのかわり、穂高温泉に入っていく。この日も結構ハードな山行になってしまった。

燕岳〜北燕岳を散策し合戦尾根をピストンするだけの山行では味気ないと感じた。北燕岳からのお花畑、コマクサの自生地、東沢の登行など、この山域の奥深さを少しばかり味わう事ができたと思う。

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