旭岳

旭岳
旭岳

【日 時】1999年 8月 7日(土)
【天 候】晴れ
【山 名】旭岳(2290m)
【山 域】北海道
【ルート】 (7:15)登山口--(8:55)姿見の池(9:05)--(10:35)旭岳(11:00)
--(11:55)姿見の池(12:00)--(13:25)登山口
【所要時間】6時間10分
【メンバー 】二人


今回の北海道の旅の目的は山行と旧友との再会である。 山行は幌尻とトムラウシをメインに考えていた。出発の直前、額平川の様子を振内の役場の観光課に尋ねると、山岳会に尋ねてくれといって電話番号を紹介される。電話をかけて、川の様子を尋ねると、今ホウホウの態(てい)でザイルを使って山を降りてきたところだという。「入山は禁止です」といわれる。「どうしてここに電話してきたのか」と問われる。「役場で案内された」という。どうも、山岳会の判断が役場に伝達されていないようであった。「どれくらいすれば水は引くのか」と聞く。「水はすぐには引いてくれない。1週間で少し位はひくでしょう・・・」とのことであった。

メインに考えていた幌尻を諦め、計画を練りなおす。幌尻を外すと、移動はあるが他は基本的に日帰り可能な山ばかりである。1日1山のペースでやっていけそうである。

仕事をフレックスで切り上げる。車へ荷物を詰め込み20時30分自宅を出る。渋滞もなくスムーズに高速道路を走り敦賀ICを降りる。標識を辿って22時頃、フェリー乗り場着。誘導に従って車に列に付ける。運転者と同乗者は別の所から乗り込む。23:30出港。見送りもなく閑散とした出港である。フェリー会社の関係者であろうか離岸作業を終えた人の、(やらせの?)ハンドルライトの見送りがあった。


小樽より高速道路に乗る。路面が濡れている。ラジオの放送によると、かなり激しい雨が降った後のようであった。途中運転を交代しながら、旭川に着く。コンビニで食料を仕入れる。天人峡温泉との分岐を過ぎ旭岳温泉に着く。車4〜5台停まっている。早速、キタキツネがやってきた。ビジターセンター前の駐車場で仮眠。

5時起床。車が1台増えていた。テントが張られている。湯を沸かしていたら、激しい雨になった。時折、霧で視界も数メートルになったので、暫く出発を見送る。登山口を確認する。駐車場のトイレは使用できないので、ビジターセンターのトイレを使用するようにとの案内があった。駐車していた函館ナンバーの人は早々と諦め十勝岳の方へ移るという。意外と早くビジターセンターが開く。

ラジオの放送によると、前線が通過中で大雨洪水警報が出ている。出発を躊躇する。えぞ松荘に宿泊した2人を連れてビジターセンターの所長さんが姿見の池までは行くとのこと。妻が一緒に行きたいと伝えたが、彼らより早く出発する。登山届けを記入する。見ると4時に出発者あり。

雨後の道でぬかるみが多い。木道の湿地帯を通る。平坦な道である。1合目の標識がある。やや急な道になる。雨がいつ降ってくるか心配しながら次の合目を目指して歩く。森林限界を抜けると水が流れていた。休憩する。4合目手前であった。後から単独行が来る。この辺りに詳しい人のようであった。一登りすると、ロープウェイ駅からの道と出会う。お花畑でアオノツガザクラの群生があった。立派な木の柵の道を一登りすると、姿見の池に着く。噴煙はそこかしこに見えるが生憎、山頂はのぞまれない。下山してきたグループが寛いでいる。

山頂に向かって右の尾根を登っていくことになる。風がやや強く、視界がない。7号目で一服。先程の単独行が猛烈な勢いで登ってくる。金庫岩手前で追いつかれる。昭和4x年の愛知県の人の遭難の話を聞く。「金庫岩の尾根を真っ直ぐ下ってしまう。SOSという字を木で作って応援を求める。後に飛行機でこの文字が発見されるが、時既に遅し。」という事件であったように記憶している。

山頂への尾根では、西から強めの風に乗ってガスが流れる。下山者から、山頂は風が強く何も見えなかったという話を聞いていた。山頂を前に東部の視界が広がり大展望となる。思わず快哉をあげる。山頂でテントを張った若い神戸の大学のグループがいた。朝は激しい雨だったとのことであった。一緒に来た単独行は旭川の人で天気が良いので黒岳まで行くという。ニコニコしながら、登山届けの行き先を変えるよう頼まれる。

下るにつれ天候はよくなる。伽半の人が早い。晴れ渡り暑くなる。登山口でアンケートに答える。「ロープウェーが動いていないことをどうして知っていたか」などの質問があった。質問者は若い女性であったが山の事はかなり詳しいようであった。彼女から幌尻の詳しい様子を知る。小屋に閉じ込められた二十数名がヘリで救出されたとのこと。これでわずかにまだ希望を抱いていた幌尻を完全に諦める。

他の旅館も当たったが、結局ビジターセンター前のえぞ松荘で温泉に入る。今夜の民宿をあたるが満員のようである。国設白金温泉キャンプ場にする。途中直売場でトマト・キュウリを買う。スーパーでメロンを買って頬張る。うまい。白金温泉ビジターセンターに立ち寄る。キャンプ場500円。町営白樺荘の温泉に入る。本日は花火大会もあったようで遅くまで賑わっていた。

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